「ガチャ(タカラトミーアーツ登録商標)」は、日本人だけでなく訪日観光客にも人気な商品・体験だ。そんな「ガチャが今や定番の日本土産にもなりつつある。この取材では、「ガチャ」がインバウンド人気を得ている理由、訪日観光客が「ガチャ」に接触する機会を増やすために行っていることについて、タカラトミーアーツ ガチャ・キャンディ事業部 ガチャ企画部 部長の大槻 淳氏に話を聞いた。
※本記事は月刊『販促会議』2025年12月号の転載記事です。
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近年、国内でも人気が加速しているカプセルトイ。街中で同商品の什器を見かけることも増えているのではないだろうか。自動販売機型の売り場だけでなく、商業施設や駅構内、空港、路面での大型専門店も増えている。
また国内にとどまらず、海外からの人気も高まっており、訪日観光客の日本土産として「ガチャ」を持って帰る人も多いという。
SNS動画から始まったインバウンドのガチャブーム
そもそも、なぜ「ガチャ」は訪日観光客から人気を得ているのか。カプセルトイブランド「ガチャ」を展開するタカラトミーアーツのガチャ・キャンディ事業部 ガチャ企画部 部長 大槻 淳氏は、その要因について、訪日観光客がSNSでガチャショップに行った体験を発信していることを挙げる。
タカラトミーアーツが成田空港に展開したカプセルトイ売り場。「JAPANESE CAPSULE TOY GACHA」と題して、ガチャの楽しみ方を多言語で説明するボードやサイネージも設置した。
「海外の一般ユーザーによるSNS投稿が拡散されたことがきっかけで、『ガチャショップに訪れる』のが日本旅行の当たり前になりつつあります。関西国際空港の第1ターミナルビルに設置したガチャ専門店『GACHAMATSURI』でも、同空港のRED(小紅書)の投稿をきっかけに、多くの人が訪れてくれました。当社としては、こういったSNSの投稿をきっかけにガチャショップへ来店する流れを加速させていきたいと考えています。
そのためには、訪日観光客が旅行している最中に『ガチャ』に接触する機会を増やし、より多くの人に『ガチャ体験』の魅力を発信してもらうことが必要です。そんな理由から、訪日観光客が最初に訪れる空港はもちろん、観光地の定番である浅草や渋谷、原宿などに大型専門店を出店して、接触機会の拡大を図ってきました。
しかし現状、インバウンド客においては『欲しいアイテムがあるガチャショップを目的地にして出かける』ことが少なく、旅行中の動線にガチャショップがあるから寄ってみるという人がほとんどです。国内需要でも同じことがいえるかもしれませんが、やはり交通量の多い場所に出店し、接触回数を増やすことが重要と考えています」(大槻氏)。
さらに、初めてのガチャ体験でも訪日観光客が迷わずにプレイできるよう、ガチャの回し方を説明したボードやサイネージを設置。コインをどこに入れるのか、どっちに回せばいいのかなどを記載している。
訪日観光客が欲しいのは日本での人気商品
……本記事の続きは、11月1日発売の月刊『販促会議』2025年12月号、もしくは「販促会議デジタルマガジン」にてお読みいただけます。

