※本記事は月刊『販促会議』2025年12月号の転載記事です。
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訪日観光客からの人気のあまり、店頭から姿を消すこともあった日本の医薬品。日本旅行のお土産としては定番だ。インバウンド需要に備えて、日本の医薬品メーカーは、どのような対策を行っているのだろうか。総合感冒薬「パブロン」や胃腸薬「大正漢方胃腸薬」など、訪日観光客から特に人気を集める医薬品を展開している大正製薬に話を聞いた。
成田空港に掲出した広告。大正製薬といえばの鷲マークと、インバウンド人気が高い商品を軸にしたビジュアルで訴求。そのほか、新千歳空港や成田空港では、訪日観光客の方向けの商品サンプリングも実施した。
日本医薬品としての信頼をプロモーションにつなげる
同社 ブランドマネジメント部の才上雄太氏は「扱う商材が医薬品ということもあり『有効性』『安全性』『信頼性』を意識した上で適正な情報を届け、外国の方に納得して当社商品を選んでもらうための活動を行っている」と話す。
「『有効性』『安全性』『信頼性』は、日本国内においても重要視していることですが、特に対インバウンドの旅マエ施策では、現地の薬品に関する法規を順守した適切な情報発信が必要です。日本では許される表現が、中国や台湾では禁止されている場合もありますし、どういう伝え方をしたら現地のニーズをとらえられるのかは常に意識しています。国によって価値観・生活習慣も異なっており、そういった細かいニュアンスを探るため、現地の人へのインタビューも行ってきました。
訪日を予定している多くの方に当社の商品を認知してもらい、滞在中にその商品を再想起させ、店頭までの送客を図る。そして旅アトでは、旅行中に経験したことや商品について、自国のプラットフォームで発信してもらえるよう、日々企画しています」(才上氏)。
訪日観光客が触れる媒体全てで大正製薬をアピール
続けて、具体的な施策について才上氏は「『旅マエ』『旅ナカ』『旅アト』の消費者ジャーニーに基づいた統合マーケティングを展開している」と話す。
「インバウンド向けマーケティング施策を展開するにあたっては、訪日観光客がどのような行動を行っているかを重要視しました。旅マエでは、……
……本記事の続きは、11月1日発売の月刊『販促会議』2025年12月号、もしくは「販促会議デジタルマガジン」にてお読みいただけます。

