テレビCM出稿の「勝ち筋」とは?年に一度の商戦期に“確実に勝つ”ための設計

テレビをはじめとするマスメディア、さらにデジタルからオフラインの店頭での行動までがデータでつながるようになった時代。メディア投資戦略にイノベーションを起こすような新たな取り組みが始まっています。本連載では企業側、メディア側、広告会社側それぞれの領域で新たな取り組みを始める方たちに取材。今月は個人向け会計サービスを展開する「タックスナップ」のテレビCMについて、CMOの永岡真之介氏と博報堂の小島一敏氏に話を聞きました。
タックスナップ CMO永岡真之介氏と、博報堂 グループメディアビジネス推進局/Hakuhodo DY ONE AaaSビジネス推進本部 本部長代理 小島一敏氏。

タックスナップ CMO永岡真之介氏と、博報堂 グループメディアビジネス推進局/Hakuhodo DY ONE AaaSビジネス推進本部 本部長代理 小島一敏氏。

「一発勝負」をデータで回避 出稿のリアルタイム分析を実現

―― タックスナップでは、マーケティング戦略において「認知率の向上」を掲げたそうですね。

永岡:タックスナップは、個人事業主・副業向けの確定申告アプリを運営しています。2023年7月にプロダクトをローンチしましたが、その後の定量アンケートの結果、競合と比較して「認知率」が低く、市場浸透率の低さが購入意向率の低さにつながっていることが判明しました。

確定申告は年に一度の義務であり、とても煩雑。かつミスしたら税務調査が来るのではないかなど不安が大きく、意思決定が慎重となる高関与商材です。その中で選ばれるには、年に一度の商戦期までに認知されている状態をつくる必要がありました。

そこで、今期は「サービスの認知率の向上」を経営・マーケティング戦略の最重要課題に設定しました。

――デジタル広告が主流のスタートアップ企業の施策において、テレビCMの出稿という大きな投資に踏み切ったのはなぜですか。

永岡:これまではデジタル広告を中心に活用してきましたが、私たちが掲げる高い経営目標に対し、デジタル施策のみで達成するのは困難だと考えました。

UGCの広がりは予測が難しいため、より確実性の高い施策で認知を広げたいと考えたとき、アッパーファネルに効くマス広告が選択肢に上がりました。

特に私たちのサービスは税務を扱うため、信頼性が何より大切。テレビCMを放映しているという事実がもたらす信頼感は、サービスとの相性も非常に良いと判断しました。

小島:「タックスナップ」の対象顧客は一般的なBtoC商材と異なり、市場に点在しています。認知獲得は大事ですが、いきなりテレビを使って大規模出稿を行うのは大きなリスクも伴います。だからこそ、一発勝負ではなく、予算を抑えつつデータを回して”勝てる確信“を積み上げていく「運用型」のアプローチとして、当社の「AaaS※」をご提案しました。

※広告業界で長く続いてきた「広告枠の取引」によるビジネス(いわゆる「予約型」)から「広告効果の最大化」によるビジネス(いわゆる「運用型」)への転換を見据えた、博報堂が提唱する広告メディアビジネスのデジタルトランスフォーメーションを果たす次世代型モデル<AaaS®は博報堂の登録商標>。

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