需要予測から販促・分析までを一気通貫に。“きっかけ”と“定着”の両立でブランド成長を叶える

店頭でのわずかな価格差でブランドスイッチされやすい日用消費財の市場では、いかにしてブランドのファンとして定着してもらうかが課題となる。課題を解決する鍵となったのは、「需要予測→販促→分析」を一気通貫で回せるPDCAの構築だ。
 
インテージの分析知見とドコモの会員基盤が、その“循環”を支える土台となり、メーカー主導の販促に貢献する。
 
その実装手段として活用したのが、「dマイレージ」だ。“買うきっかけ”を生むdポイントと、“継続・定着”を促すスタンプ設計が、ブランドの 「新規獲得」と「リピート促進」を同時に実現する販促手段として期待される。
 
データを軸に、ブランドの“きっかけ”と“定着”をどう両立させたのか。日本製紙クレシアの中嶋啓介氏、施策に伴走するインテージの小川大氏、サービスを提供するNTTドコモの長谷川隆氏に、その最前線を聞いた。

購買のきっかけづくりの促進とデータ取得の価値

━━日本製紙クレシアでは、プロモーションについてどのような課題を抱えていましたか。

中嶋:デジタル広告のような“空中戦”で認知は広げられても、それが実購買にどれだけ結びついているのか、検証が難しいと考えていました。最近はリテールメディアも進化していますが、もう一歩踏み込んだ施策が必要だと感じていました。

写真 人物 日本製紙クレシア マーケティング総合企画本部 MD部 営業戦略グループ 主任 中嶋啓介 氏

日本製紙クレシア マーケティング総合企画本部 MD部 営業戦略グループ 主任 中嶋啓介 氏

特にティッシュペーパーのような日用消費財は、店頭での20~30円ほどの価格差で他社製品へスイッチされがちです。例えば当社の「スコッティ フラワーボックス」のティッシュは、一般的な150組や200組のものより多い、1箱250組入りです。“箱の取り替え回数が減らせる”というメリットは、実際に使っていただいて初めて実感できるもの。しかし店頭ではその価値が伝わりづらく、単価だけを見て「割高だ」と敬遠されてしまうこともあります。だからこそ、まずは商品を手に取っていただく「きっかけづくり」を常に模索しています。

写真 商品・製品 スコッティ フラワーボックス

“箱の取り替え回数が減らせる”メリットをいかに伝えるかが課題

━━様々な販促ツールを試す中で、インテージと組まれたのはなぜでしょうか。

中嶋:ブランド訴求だけではなく、 購買行動を直接促せる仕組みを探している中で、インテージに「dマイレージ」をご提案いただきました。

最初に紹介いただいたときは、サービス開始直後で未知数な部分はありましたが、「マイレージ型」という仕組みに可能性を感じました。単発の購入で終わらせず、継続利用を促すことで、商品の良さをじっくり実感してもらう機会をつくれると考えたからです。

また、その背景にドコモの1億IDを超える会員基盤があることも大きかったですね。この巨大なプラットフォームが、デジタルとリアルの売り場をつなぐ新しいツールになるのではとの期待があり、社内へそのあたりも踏まえて提案を行いました。

購買データ分析と購買促進を両立する新しい販促手法

━━取り組みの内容と、メーカーにとってのメリットを教えてください。

小川:dマイレージは、dポイントでユーザーの最初の一歩(きっかけ)をつくり、スタンプで“継続(定着)”という構造により、ユーザーへのアプローチが可能です。 ユーザーが対象商品を購入したレシートとバーコードを登録すると、dポイントが貯まるスタンプラリー形式のサービスです。dポイントカードやd払いの導入有無にかかわらず、“日本全国どの店舗・どの決済手段でも”参加できること。これにより、特定の流通に縛られないキャンペーンをメーカー主導で展開できるのが最大の特徴となります。

写真 人物 インテージ マーケティングソリューション本部 ソリューション統括部 プロモーション企画・開発グループ 小川大 氏

インテージ マーケティングソリューション本部 ソリューション統括部 プロモーション企画・開発グループ 小川大 氏

スタンプカードは商品ごとに貯まり、1個・3個・5個といった購入回数に応じてポイントが付与され、まず買ってもらうという導線をつくることができます。単発で終わらせず、ゲーム感覚で楽しみながらリピート購入やファン化を促し、ブランド定着へつなげられるのが強みです。

長谷川:1億を超えるdポイントクラブ会員基盤へダイレクトに訴求できる点も大きなメリットですね。さらに、蓄積された購買データをドコモとインテージで分析することで、施策の効果検証から次のプランニング、さらには商品改善への示唆まで、データに基づいたPDCAを回すことができます。

図 特定の流通に縛られずメーカー主導でプロモーションが可能

特定の流通に縛られずメーカー主導でプロモーションが可能

━━初回導入から再実施までの経緯を教えてください。

中嶋:当初は正直なところ、「ダメではないけれど、良いとはいえない」という微妙な数字でした。dマイレージのサービス自体がローンチ直後で、お客様の認知度がまだ低かったことも影響したと思います。3カ月間の施策を経て、レポートをいただいたのですが、「この費用対効果では継続が難しい」という話も社内では出ていました。

小川さんに率直な感想をお伝えしたところ、「もう一度リベンジさせてほしい」と熱心なご提案をいただきました。そんなタイミングで、ちょうどdマイレージのユーザー数と販売実績が伸び始めていたんです。その兆しと小川さんの熱意を信じて社内を説得し、再度の実施を決めました。

2回目のキャンペーンでは、前回3カ月かかった販売個数が、3倍速のわずか1カ月で達成しました。驚いたのはその速さもしかりですが、事前にインテージからいただいていたシミュレーション通り、ほぼぴったりのタイミングで達成したこと。この結果を見て、サービスの持つポテンシャルを確信しました。

「需要予測→販促→分析」の一気通貫でファンを“定着”

━━施策の成功は、インテージの分析力とPDCAの伴走が大きかったそうですね。

小川:私たちの強みは、全国約6000店舗の販売データのSRI+🄬や、約7万人の消費者から継続的に収集している購買データSCI🄬といったパネルデータの保有と分析力です。これらを活用することで、精度の高いシミュレーションを作成できます。

日本製紙クレシア様には、このシミュレーションをもとに最初に「これぐらいの販売個数が見込めます」という現実的な数字を正直にお伝えし、それに基づいて予算や目標を設定する、というアレンジをさせていただきました。成果報酬型のモデルなので、メーカー様にも安心して投資いただける点も大きいと思います。

図 dマイレージを活用した商品訴求で、楽しみながらリピート購入やファン化を促進

dマイレージを活用した商品訴求で、楽しみながらリピート購入やファン化を促進

━━中嶋さんは「dマイレージ」のどのような点に、他の販促ツールにはない価値を感じていますか。

中嶋:商品の定着度を測れる可能性を秘めている点です。一般的な単発のポイント還元施策では、「お得だったから買ってみた」で終わりがちで、キャンペーン終了後にお客様は離れてしまうことも少なくありません。一方で、dマイレージはある程度の期間をかけてスタンプを貯めていくので、その過程で商品を実際に使い、気に入ってくだされば、キャンペーンが終わった後も買い続けてくれるかもしれない。その継続使用を図りやすいのが、この仕組みの大きなメリットですね。

長谷川:ドコモデータ連携によって「どこで、どんな方に売れたか」が分かるので、その結果を基に「次はこうアプローチしましょう」と継続的な戦略を練ることができるのも強みです。お客様はシングルIDで紐付いているため、キャンペーン期間中にdポイントをきっかけに購入されたお客様が、終了後も継続して買い続けてくれているのかまで追跡・分析が可能です。

写真 人物 NTTドコモ コンシューマサービスカンパニー マーケティングイノベーション部 リテールDX推進室 担当課長 長谷川隆 氏

NTTドコモ コンシューマサービスカンパニー マーケティングイノベーション部 リテールDX推進室 担当課長 長谷川隆 氏

一施策で終わらないブランド横断の販促設計

━━今後は全ブランドを対象としたキャンペーンを実施されているとのこと。その狙いを教えてください。

中嶋:「スコッティ」のティッシュを買ってくださっているお客様が、当社の他商品を必ずしも買ってくださるかというと、そうではありません。そこで、dマイレージを通じて商品を横断的に掲載することで、「このブランドも同じクレシアなんだ」という気づきを得ていただき、企業としてのファンを増やしたいと考えました。実際にどんなシナジーが生まれたかの検証はこれからですが、分析していくのが楽しみですね。

日本の商品は、高品質なものが多く、機能差だけで選ばれ続けるのは難しい状況です。だからこそ、ブランド全体、強いては企業としてのファンを増やしていきたい。その定着化を図ることも私のミッションの1つでもあります。

━━最後に、今後の展望についてお聞かせください。

中嶋:dマイレージは、今最も勢いのある販促ツールの1つだと感じています。今後さらにユーザー数が増え、幅広い商品に対応できるようになれば、もっと面白い仕掛けができるはず。私たちも多様な角度で活用させていただき、ユーザーの期待に応えることで、お互いにWin-Winの関係を築いていきたいです。

小川:従来のリサーチ領域を飛び越えて、戦略から実行まで一気通貫で伴走するパートナーでありたいと常に思っています。単に「投資に対してこれだけ売れました」という結果確認だけでなく、「このデータを使えばさらにこんなことも分かります」というプラスアルファの価値を提供していきたいと考えています。

長谷川:単発で「たくさん売れたから良かった」で終わらせず、継続的に、かつブランドを横断して購入いただけているかを分析・支援できるのがdマイレージ含めたドコモのセールスプロモーションの強みです。まずはdポイントクラブアプリなどを通じて、このサービスを使ってくださるユーザーの母数を最大化することに注力し、メーカー様の期待に応えられるソリューションへと進化させていきたいと考えています。

日本製紙クレシア×ドコモ×インテージ
協業による施策のポイント

・店頭での価格差でスイッチされやすい日用消費財において、スタンプラリー形式の「dマイレージ」を導入。単発の購入で終わらせず、複数回購入(継続利用)を促すことで、「長持ちする」「取り替えの手間が減る」といった商品の本質的な価値を体験させ、定着化を図る。
 
・ドコモの1億超の会員基盤を活用しつつ、特定の流通や決済手段に縛られず、レシートとバーコードがあれば「日本全国どこでも」参加可能なスキームを構築。メーカー主導で大規模なリーチと購買動機付けを実現。
 
・インテージのパネルデータ(SRI+/SCI)を活用し、精度の高いシミュレーションと予算設計を実施。当初苦戦した施策をデータに基づいて改善し、2回目の実施では販売目標を「3倍のスピード」で達成するV字回復を実現した。
 
・「スコッティ」などの著名ブランドとヘルスケア商品を横断的にキャンペーン対象とすることで、「これもクレシア製品だったのか」という認知を獲得。単一ブランドのファンから企業全体のファンへと育成し、LTVの最大化を狙う。
 
・ドコモのシングルIDによる追跡分析により、ポイント付与終了後も継続して購入されているか(定着したか)を検証可能に。一過性の販促にとどまらず、中長期的なロイヤルティ向上施策としてのPDCAサイクルを確立。

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写真 人物 日本製紙クレシアのMD部メンバー

日本製紙クレシアのMD部メンバー

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株式会社NTTドコモ

Webサイト:https://ssw.web.docomo.ne.jp/marketing/
メール:ad-sales-ml@nttdocomo.com

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