“すね毛が不快” どころの話ではない、小田急が「ハーフパンツ」を導入しないワケ 制服見直しで浮かんだ、快適性だけでは決められない事情

小田急電鉄は、駅員の夏用制服として、ユニクロのエアリズム素材を使用した「エアリズムコットンカノコポロシャツ」を導入した。2025年8月から一部の駅係員に導入していたが、今年6月1日からはアルバイトを含む全駅係員へ対象を広げた。年々厳しさを増す暑さへの対応が狙いで、駅員にふさわしい身だしなみと快適性の両立を図る。一方で、新しいクールビズの形として一部で話題になっている「ハーフパンツ」は導入しなかった。

新制服を着用して業務にあたる駅員

導入したポロシャツは、ライトブルーとネイビーの2色をベースに、左胸に小田急グループのブランドマーク、右袖に同社の子育て応援マスコットキャラクター「もころん」をあしらった。利用者が係員を認識しやすいことに加え、親しみやすさも意識したデザインだ。着用期間は原則として6月1日から10月31日までとしている。

ユニクロを選んだ理由の一つは、企業間の信頼関係だ。小田急沿線の商業施設にはユニクロの店舗が多く、これまでも駅係員と店舗側が連携する機会があったという。さらに、短期間で相当数の係員分を用意する必要がある中、供給面でもユニクロのスケールメリットがあった。正式にユニクロへ相談してから着用開始までの期間は、おおむね3カ月だった。

加えて、エアリズム素材への安心感や、法人向けの一括購入サービス「UNIQLO UNIFORM」を活用できる点も導入を後押しした。

同社はこれまでも、水分・塩分補給の推奨、空調服や保冷剤内蔵の冷却ベストの配備、制帽着用の省略などの暑さ対策を進めてきた。日差しが差し込むホームでは、体感温度が40度近くになることもあるという。夏場の環境整備は、駅係員の負担軽減だけでなく、安全・安心なサービス提供にも関わる課題となっていた。

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