小林製薬の「糸ようじスルッと入るタイプ」のWeb動画が、SNS上で注目を集めている。話題となっているのは、実演販売士・福島豊氏を起用した「最狂ギコギコRemix」篇で、公開から約2週間で累計130万回以上再生されている。
福島氏は、過去にテレビショッピングで発した「ギコギコはしません」というフレーズがネット上で話題となり、切り抜き動画やパロディの素材として親しまれてきた人物。今回の動画では、そのフレーズを本人出演の広告として再構成し、歯間に「スルッと入る」という商品の特徴と結びつけている。
「ギコギコはしません」ミームの本人を起用
本動画の特徴は、映像や音声の一部を切り取り、音楽に合わせて編集するネット動画の表現手法「音MAD」の手法を本格的に取り入れている点にある。
今回、実演販売風のWeb動画から生まれた福島氏の印象的なフレーズを再構成。「スルッと入ります」「ギコギコはしません」といった商品特徴に直結する言葉を、説明ではなく“耳に残るフレーズ”として印象づけている。
今年話題になったM!LK「好きすぎて滅!」なども、フォントまで解像度高く再現している。
なかでも重要な役割を果たしているのが、「ギコギコはしません」というフレーズだ。
この言葉の元ネタは、テレビショッピングに出演していた福島氏の実演シーン。福島氏がパン切り包丁の切れ味を紹介する中で、「ギコギコはしません」と説明しながらパンを切ったものの、実際には包丁を前後に動かすような所作が見られた。
その“言葉と動きのズレ”が視聴者のツッコミを誘い、ネット上で切り抜きやパロディの素材として親しまれるようになった。
小林製薬は、こうした文脈を踏まえたうえで福島氏本人を起用。元ネタでは、パン切り包丁の実演にまつわるフレーズだった「ギコギコはしません」を、今回は「ギコギコせずにスルッと入る」という歯間ケア商品の機能訴求に活用した。
背景に「20〜30代の歯間ケア習慣化」という課題
施策の出発点にあったのは、「20〜30代に歯間ケアを習慣化してもらう」という課題だった。
同社のブランドマネージャー・来福七央人氏と、メディアプランナー・前田直子氏によると、歯間ケアは健康維持のために重要である一方、デンタルフロスを用いた歯間部清掃の実施率は、厚生労働省の調査でも全体の約半数にとどまっているという。

