第2回のテーマは前回に続き「管理職」。前回は管理職の就任意向やキャリア観を取り上げましたが、今回は管理職が日々感じている負担の実態と、人事による支援の現状をデータで読み解きます。
管理職の働き方は、一般社員とどう違うのか
管理職の負担が重いとはよく言われますが、一般社員に比べて実際にどの程度違うのでしょうか。リクルートマネジメントソリューションズが2025年に実施した「管理職のあり方に関する実態調査」では、管理職と一般社員に「最近1カ月の働き方」を尋ねました(図表1)。
<図表1>勤務先での働き方
結果を見ると、管理職は全項目で一般社員を上回っており、その差は一部の項目で際立っています。特に時間外の働き方では、管理職の負荷の高さが顕著です。
・休日に仕事をすること:管理職38.8% vs 一般社員17.5%(2倍以上)
・勤務時間外に連絡をとること:管理職56.4% vs 一般社員41.0%
・勤務時間外に仕事をすること:管理職48.4% vs 一般社員36.1%
また、勤務時間内の働き方の質においても、管理職の負担は大きくなっています。
・タスクが多くゆとりがないこと:管理職46.8% vs 一般社員39.2%
・会議が多く自分のタスク時間がないこと:管理職43.1% vs 一般社員22.9%
このように、会議対応に追われながらタスクもこなさなければならない、という管理職の日常が浮かび上がります。
これからの管理職に求められることは何か
負担が増す一方で、管理職に求められることも高度化・多様化しています。同じく2025年に実施した「マネジメントに対する人事担当者と管理職層の意識調査」では、今後管理職に求められる力について人事担当者と管理職層それぞれに尋ねました(図表2)。
人事担当者が最も多く選択したのは「社内での連携を強化するための調整力」(32.7%)でした。部門間の連携や社内調整を管理職に期待する声が人事側では最も高く、組織全体を動かす役割への期待が反映されていると言えます。一方、管理職層で最も多く選択されたのは「多様性に富んだ部下をマネジメントする力」(38.0%)であり、人事担当者(24.7%)との差は13ポイント以上でした。価値観や働き方が多様化する中、管理職自身は現場でその難しさを強く感じています。一方、人事側の認識はやや薄いことがうかがえます。
「部下のキャリア形成を支援する力」は管理職層33.3%・人事担当者30.7%とほぼ拮抗しており、昨今双方が重要視している力であることが分かります。全体として、人事は「組織をつなぐ力」を、管理職は「多様な個を束ねる力」をそれぞれ重視しており、求められる力の優先順位に温度差があることが見えてきます。
<図表2>今後管理職(中間管理職)に求められる力【人事担当者】【管理職層】

