ブックオフが、本を扱わない専門店を増やしている。ブックオフコーポレーションは10月10日、トレーディングカード(トレカ)専門店「Japan TCG Center」の新店舗を千葉県松戸市に開店した。同業態では9店舗目となる。
背景にあるのはトレカ市場の拡大だ。ブックオフグループホールディングスの最新決算では、国内既存店の売上構成比で「トレーディングカード・ホビー」が「本」を上回った。
こうした市場の成長を背景に、書籍を扱う企業の間でもトレカ・ホビー事業を強化する動きが広がっている。書店チェーンの文教堂も、神奈川県川崎市の「溝ノ口本店」で書籍の取り扱いを終了し、ホビー商品の販売・買取を中心とする店舗へ転換する。
両社とも書籍関連の売上は好調だが、従来の「本を売る店」という枠組みを超えた店舗展開を進めている。
Japan TCG Center 錦糸町マルイ店
「ブックオフ」の名前を外した専門店、狙いはコアファンの獲得
10月10日にオープンした「Japan TCG Center キテミテマツド店」は、JR松戸駅から徒歩5分の商業施設「キテミテマツド」2階に位置する。店舗面積は31坪で、中古トレカの買取・販売のほか、新品カードや店舗オリジナルパック、スリーブ、プレイマットなどを取り扱う。
店内にはカードを探すための検索機や、無料で利用できる対戦スペースも設けた。カードを売買するだけでなく、その場で遊ぶこともできる店舗となっている。
ブックオフが初めてトレカ専門店を出店したのは2021年11月。東京・吉祥寺に「Japan TCG Center 吉祥寺駅北口店」を開業した。当初から中古トレカだけでなく新品商品も取り扱い、約75坪の売場に64席の対戦スペースを設けた。
その後も出店を進め、2025年10月には千葉駅前店、2026年3月には本厚木駅前店、5月には錦糸町マルイ店を相次いで開業した。いずれも駅から徒歩数分の好立地で、32〜56席の無料対戦スペースを備えている。
一般的な「BOOKOFF」とは異なる屋号を採用したことにも狙いがある。トレカに詳しいコアなファンを取り込むとともに、従来のブックオフでは出店が難しかった駅前立地や小型物件にも進出し、新たな商圏を開拓するためだ。
