はウェブサービスを運営していく上では、データドリブンと感性の組み合わせが重要だ、という話を書きました。第5回となる今回はウェブサービスにおける「フローとストック」について書いていきます。
ソーシャルの進化と二人三脚で発展したフロー型
様々なウェブサービスがありますが、その分類方法の一つに「フローとストック」という視座があります。フロー型サービスの特徴は早いスピードで情報がシェアされ、そこではリアルタイム性が重視されます。逆に集積されているコンテンツをベースにサービスを提供しているのが、ストック型です。
インターネット上でストック、フローという言葉が使われはじめたのは、おそらくブログがポピュラーになってきた2005〜06年あたりでしょうか。ブログをWikipediaと比較し、「Wikiはストック性が強く、ブログはフロー性が強い」という風に言われていたことを記憶しています。Twitterが人気を博しはじめたあたりからは、ブログはむしろストック型と言われ、対してTwitterがフロー型サービスの代表格になりました。
日本においては、その後Facebookがフロー型のサービスとして頭角を表し、そして現在はLINEがフロー型の先鋒を走る、という状況になっています。どちらかといえば、当初はストックコンテンツの海だったインターネットの世界にソーシャルが登場し、さらにその進歩とともに時系列を重視するフロー型モデルも二人三脚で発展してきたと言えるでしょう。