グランプリはこう狙え!——グランプリ受賞者特別座談会②

【前回の記事「グランプリはこう狙え!——グランプリ受賞者特別座談会①」はこちら】

昨年は48万通の応募があり、年々グランプリ受賞のハードルが上がっている宣伝会議賞。過去3回の激戦を制したグランプリ受賞者たちに、受賞の秘訣を聞いた。

グランプリの狙い方

――グランプリを受賞したコピーは、どのように生まれたのですか。日野原 

僕は毎年、応募する際に明確な目標を決めていたんです。最初は協賛企業賞を獲る、次は一次通過作品から実際に企業の広告として作品を使ってもらう、そしてグランプリを獲る。目標に応じてやり方も変えていて、一次通過作品から実際に使ってもらうことを目標とした時は、変に外さず、出題企業が望んでいるものを汲んで、言葉を研ぎ澄ませることを強く意識していました。グランプリの場合は、いかに発想を飛ばせるか。一次通過や協賛企業賞を目標としていたコピーでは、グランプリは獲れていなかったと思います。

実際にその年は、グランプリを獲る気持ちで1000 本のコピーを書いていました。グランプリを受賞したのは、商品やサービスを使っている実体験が元になっていて、うまいこと言えたとか、いわゆるコピーっぽいコピーではなく、素直に出てきたというコピーでした。

高崎 

私も、こねくり回したコピーも書きましたが、そういうのはたいてい些末なことしか言えていませんでした。グランプリのコピーは、実家に帰ったとき、自分が母に言っていることをストレートに文字にしたものです。結局その方がリアルだし、リズムもよかったんだと思います。あと、「てにをは」違いの似たコピーも応募しないようにしていました。

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