日本コカ・コーラの炭酸飲料「スプライト」は、クリエイティブアイデアに「瞬間爽快」という言葉を設定し、2014年に「飲めば爽快! スプライト! 」キャンペーンを実施した。ショッピングカートに乗り込み、水しぶきを浴びる体験装置「スプラッシュカート」を使用したイベントを全国各地で実施し、その体験動画をWebサイトにアップするという企画だ。
前年に作成した動画「スプラッシュ自販機」はYouTubeのTrueView広告に出稿したこともあって、2013年にYouTube上で最も人気があった動画広告で1位を獲得(2013 YouTube Ads Leaderboard)したものの、Twitterのバズワードにまではならなかった。また、体験動画の撮影手法にこだわったため、サイトへアップロードするまで1週間かかり、体験者がSNSで拡散するための誘導に課題を残していた。
そこで今回の施策では、水しぶきにも耐えられるカメラ「GoPro」で撮影した体験動画を、製品ロゴを入れたVineの6秒動画にすぐに加工し、10分以内に公式サイトにアップ。体験者は撮影されたスーパースロー動画を当日中に閲覧できるなど、スピード感を意識した。
その結果、Vineの動画は84万回再生、5200シェアに達し、Twitterへの投稿も13年の「スプラッシュ自販機」が8540だったのに対して14年の「スプラッシュカート」は2万4000を超えた。スプライト公式TwitterアカウントのVine動画付きツイートは、Twitterの広告商品「プロモツイート」の効果もありエンゲージメント率が業界平均の倍となる10%に到達。最終的にはインターネット経由のキャンペーン認知率をテレビCMと同程度に上げることができた。
指定ワードのツイート数昨年度比較
「スプラッシュカート」キャンペーン認知経路
取材協力
廣井 紀彦 氏
マーケティング本部 IMCマーケティング Iマーケティングマネジャー
こちらの記事は、3月初旬に発刊される「デジタルマーケティング年鑑2015」(宣伝会議・刊)より一部抜粋しました。事例をご覧になりたい方に向けた書籍です。
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