マーケターが「感情の奴隷」になれば、ブランドは成長できる?

【前回のコラム】「「海軍」、いや「海賊」?それとも「マフィア」?マーケティングにおけるチーム作りの美学」はこちら

マーケティングに感情をどう取り込むか

画像提供 Shutterstock

「理性が感情の奴隷である」と指摘したのは哲学者のデビッド・ヒュームですが、われわれ人間の判断において、感情と理性は実際にはなかなか切り離せません。

この「感情をどう扱うか」というテーマは、経営者の視点で考えれば意思決定の話になりますし、マーケティングで考えるならば消費者の購買における行動経済学や心理学ということになります。

特にブランド理論を学んだ人ならば、消費者のブランド認識のなかの、感情にまつわるイメージやベネフィットは常に当たり前のように考えています。また、広告クリエイティブにおいては、感情とはコミュニケーションに対する情緒的な反応のことを指します。最近では、ソーシャルメディアにおけるブランドや商品の評判に関するセンチメント(感情)分析と呼ばれる、いわゆるポジネガ判定のことなどを思い浮かべるのではないでしょうか。

感情をマーケティングに上手に活用している具体例は、やはりコカ・コーラやディズニー、アップルのような米国企業です。コカ・コーラは「甘い炭酸飲料」という特徴をアピールするのではなく、「スカッと爽やか」のような感情的なベネフィットを早くから広告コミュニケーションに取り入れています。

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鈴木健(ニューバランス ジャパン マーケティング部長)
鈴木健(ニューバランス ジャパン マーケティング部長)

1991年広告会社の営業としてスタートし、ナイキジャパンで7年のマーケティング経験を経て2009年にニューバランス ジャパンに入社し現在に至る。ブランドマネジメントおよびPRや広告をはじめデジタル、イベント、店頭を含むマーケティングコミュニケーション全般を担当。

鈴木健(ニューバランス ジャパン マーケティング部長)

1991年広告会社の営業としてスタートし、ナイキジャパンで7年のマーケティング経験を経て2009年にニューバランス ジャパンに入社し現在に至る。ブランドマネジメントおよびPRや広告をはじめデジタル、イベント、店頭を含むマーケティングコミュニケーション全般を担当。

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