【前回コラム】「「ヴィレヴァン」は、本と雑貨の「B級グルメ」だ!」はこちら
今回は、ヴィレッジヴァンガードの居心地について。
最近、オシャレな本屋さんにカフェが併設されて、本を読みながら美味しいコーヒーを飲める…といったお店が増えてきた。たしかに、本とコーヒーの組み合わせは抜群で、雰囲気も良く、私もたまに利用させていただいている。
一方、ヴィレヴァンはどうなんだと言えば、カフェはないし、なんか汚いし、狭いし、うるさい。オシャレなブックカフェとは真逆のベクトルを突き進んだヴィレヴァン。だが、ヴィレヴァンの店内にいると、オシャレ空間とは違う感覚で、なぜか、なんとなく落ち着く(個人的な感覚であったら申し訳ない)。
今回は、過去のエピソードも踏まえ、この辺のヴィレヴァンの居心地について少し書いてみたいと思います。今回もまた内容に関しては、個人的な見解が多く含まれることはご了承ください。
ヴィレヴァン店長 アジアへ向かう
現在では会社の規模も大きくなったので行われていないが、以前は、年に1回、社員旅行があって、店長全員、海外へ連れて行ってもらえた。いつも、朝から晩まで働いている店長たちにとって、まとまった休みを取れる唯一のイベントで、みんな密かにその日が来るのを楽しみにしていた。また、社員旅行は店舗にいるスタッフにとっては、ちょっとしたあこがれの存在であり、いつか俺も海外に連れて行ってもらえるような社員になりたいと思ってがんばっていた。
そんな自分にも遂にそれが実現するときがやってきた。先輩社員たちと行く社員旅行にやや緊張しながらも、ちょっとした期待を持って集合場所の成田空港へ向かった。空港に着くと、すでにバカンス気分な旅行客や、海外出張に向かうエグゼクティブな方たちがいらっしゃり、独特な非日常な雰囲気を醸し出していた。そんな光景をしり目に、集合時間に遅れてはいけないと思い、急いで所定の場所へ向かった。
集合場所には、すこし早目に着いた。早すぎたのか、まだ誰も集まっていなかった。
「まあ、少しここで待っていよう」と思い、ボーっと人間観察しながら時間をつぶしていた。さあ、そろそろ時間かなと思いながら時計を見たが、誰も来ていない。
「あれ、俺、場所まちがえたかな」
A4の資料をすぐに確認した。場所はあっている。
「どういうこと?」
完全に集合時間過ぎている。もう少し待ってみた。
「「ヴィレッジヴァンガードに学ぶお店づくり~こんなんだってあり~」」バックナンバー
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