メール受信設定のご確認をお願いいたします。

AdverTimes.からのメールを受信できていない場合は、
下記から受信設定の確認方法をご覧いただけます。

×
コラム

全広連金沢大会特集 五感でつかむ金沢の文化

松江城が国宝に。観光振興に期待(各地の広告協会から〔3〕島根~沖縄)

share

広告界最大級のイベント「全日本広告連盟大会」が今年5月、北陸新幹線開業に沸く金沢市で開かれ、全国の広告関係者をはじめ1400人が来場しました。広告界の業界団体である公益社団法人全日本広告連盟(全広連)の主催によるもので、今年で63回目を迎えます。
この連載は、全広連と宣伝会議とのコラボレーションの一環で発行した新聞「アドバタイムズ特別号」の記事の一部を転載するものです。新幹線開業で注目される北陸経済や、金沢の広告界・クリエイティブの今を紹介します。

全日本広告連盟の会員である全国37の広告協会は、広告主、広告業、媒体社ら地域広告界の主要構成員が会員となり、広告賞や顕彰制度、会員間の交流などの活動を展開している。各協会が注目する地域経済トピックスや協会活動について聞いた。

【島根】松江城が国宝に。観光振興に期待

松江城天守の国宝指定答申を喜ぶ関係者

松江城天守の国宝指定答申を喜ぶ関係者

島根県松江市の松江城天守が国宝となった。市の学術調査で天守の完成年代が確定したことが決め手となり、近世城郭の最盛期を代表する建築として高く評価された。天守が国宝に指定されるのは、全国で63年ぶり5例目、近畿以外の西日本では初めてになる。

出雲大社(出雲市大社町)の「平成の大遷宮」効果が薄らぐ中、県内の観光、経済関係者は、国宝指定が観光振興につながると一様に歓迎、早速城を活かした新商品の造成などに思いを巡らせている。広告業界も同様だ。松江市から全国へどのように情報を発信していくのか、地域経済の活性化にどのように貢献していくのか、地方創生の起爆剤として国宝にふさわしい姿にしていくのは、官民の意気込みにかかっている。(島根広告協会)

【岡山】おかやまマラソン初開催

全国各地で都市部の市街地を走り抜けるマラソンが熱い。岡山市で11月8日、第1回おかやまマラソンが開催される。実行委員会では走る人、みる人、支える人、すべての人が一緒に盛り上がることのできる大会を目指している。参加ランナーは15000人規模。

既に締め切られた岡山市民・県民優先枠(定員2000人)には7000人を超える応募があり、県民の関心も高い。

大会前日、当日には「おかやまマラソンEXPO」と称し、スタート・フィニッシュ会場周辺で地元物産の飲食・販売ブースやステージイベントが開催される。実行委員会は単なるマラソン大会にとどまらない「おかやま最大級のスポーツの祭典」を目指している。

スポーツは多くの消費を伴い、経済を活性化させるといわれる。東京マラソンの経済効果は莫大に上るとの試算もされている。おかやまマラソンの開催に向けて夢は大きく膨らんでいる。(岡山広告協会)

【広島】60周年へ実行委立ち上げ

広島広告協会は、来年の創立60周年に向けて準備を進めている。本年度から記念事業実行委員会を立ち上げ、各委員から早速、60年の歴史を振り返る広告展や記念講演会など多彩な提案があった。

当協会は昭和31年、全国13番目に設立された。広告文化の普及や地域経済の発展に寄与すべく努力し、今では233社、324人と全国3番目の会員数を擁する協会となった。

記念事業実行委員会では、「還暦」にふさわしい事業となるよう、熱い議論を重ねていく。(広島広告協会)

【徳島】徳島の夏は阿波踊り一色に

今年の阿波踊りのポスター

今年の阿波踊りのポスター

恒例の徳島市の阿波踊りが、8月12日から4日間開催され、大勢の観光客で街は踊り一色に彩られる。今年の「選抜阿波踊り大会」は徳島市文化センターが休館中のため、あわぎんホールで1日3公演を実施する。

阿波踊りをPRする今年の徳島市観光協会のポスターは、全国公募で寄せられた225点の中から選ばれた作品。有名連「阿波扇」の女性踊り子が青い扇を手に満面の笑みで踊る姿を捉えている。キャッチコピーは、「あっぱれ!夏の有頂天。」で、踊りの底抜けの明るさや高揚感を表現している。(徳島広告協会)

【香川】さぬき高松まつり、50回記念で盛大に

真夏の県都を彩る「さぬき高松まつり」(8月12~14日)が今年、50回目の節目を迎える。恒例の花火大会「どんどん高松」は、50回を記念して過去最多の約1万2000発を打ち上げ、漆黒の夜空を彩るほか、フィナーレを飾る総踊りでは、市中央商店街に特設ステージを新設、祭典を一層盛り上げる。

協会としては年に2回、会員や一般の方を対象にセミナーを開催。今年は2月に、食を中心に多彩なイベントを展開する「土佐のおきゃく」推進会議の岡内啓明会長代行を招き、地域の魅力の有効な伝え方などを学んだ。(香川広告協会)

【愛媛】第34回広告賞、6作品に最優秀賞

at28

第34回広告賞贈賞式は5月15日、松山全日空ホテルで開催された。応募166作品から、最優秀に選ばれた、6作品の広告主、広告会社、制作会社にクリスタル盾を贈り顕彰した。

受賞を代表してあいさつに立った道後温泉旅館協同組合の大木正治理事長は「最優秀賞を頂戴した広告は『道後温泉改築120周年の喜び』をより多くの県民と分かち合いたい―と考えたのが発端です。広告の効果もあり、昨年は92万人の観光客の方が道後に来てもらった。イベントの成功を実感している。今後もこの感激を励みにして〝心を込めたおもてなし〟を心掛けるとともに一層のサービスに努めたい」と喜びを語った。(愛媛広告協会)

【高知】高知の魅力発信を積極支援

高知県の知名度アップを図るために2013年からスタートした「高知家(こうちけ)」プロモーション。本県を「家」として設定し、親近感を抱いてもらい、観光や移住、県産品販売などの認知度を高めていくことを目標に、さまざまな活動を展開している。

今年は「高知家の家族は、みんなぁがスターやき。」と題して、魅力に溢れた 「高知家」の方々を「スター」と設定し、その活動を通して、高知の元気情報を発信している。「お遍路接待スター」「献杯返杯スター」「しばてん踊りスター」などの高知にまつわるユニークなスター達が多数登録されている。高知広告協会は、「高知家」の応援を通して、活力ある高知県作りにどんどん協力していきたいと考えている。(高知広告協会)

【福岡】広告が示す「元気な福岡」

大賞の岩田屋三越のポスター

大賞の岩田屋三越のポスター

「福岡の広告は元気だ!」そんな声を東京や関西の広告業界から耳にする。理由は幾つかある。広告主と制作者の距離が近いことも一つだ。若い広告クリエーターが直接、社長にプレゼンすることも多々。社長に届くまでにアイデアが丸くなってしまうことが少ない。

今年の福岡広告協会賞の大賞は岩田屋三越のポスターが受賞、昨年はJR博多シティのポスターだった。福岡市の二大商圏である天神と博多駅の広告が一年おきに輝いた。福岡の街は元気だ。(福岡広告協会)

【佐賀】国際イベント目白押し

2016年県内で開かれる国際的イベントの成功に向けて準備が進んでいる。ひとつは世界に誇る日本初の磁器・有田焼が創業から400年を迎える。地元有田町をはじめ佐賀県も多彩な催しを企画する。そして佐賀では19年ぶりとなる熱気球世界選手権が来年10月に開催される。

現在、佐賀空港にはLCCによる上海、ソウル便が就航しておりアジアをはじめ各国からの訪問客を迎えるおもてなしの準備が本格化する。情報発信に当協会も積極的に貢献したい。(佐賀広告協会)

【長崎】世界遺産登録は地域振興の好機

長崎は、来年にかけて世界遺産関係の話題が2つ続く。一つ目は、この特別号が発行される頃、「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産登録が正式に決定した。また秋頃には、もう一つの世界遺産候補「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」に対して国際記念物遺跡会議(イコモス)の調査が入り、長崎は来年の登録を目指し活気づいている。

当協会も長崎を活性化に協力する好機ととらえ、登録を一過性のものに終わらせないよう産学官と連携した魅力的な企画や支援策を提案していきたい。(長崎広告協会)

【熊本】オール熊本で漱石記念年

夏目漱石の没後100年(2016年)、生誕150年(17年)を記念した事業がスタートした。

漱石は明治29年、第五高等学校教師として熊本に赴任。熊本で結婚し4年3カ月生活している。熊本では昨年5月、夏目漱石記念年100人委員会が発足。熊本県、熊本市、企業など80団体が参加し、来年から2年間かけて様々なイベントを計画している。

昨年、プレイベントの姜尚中氏講演会を開催。今年は「夢・草枕」の舞台公演を計画している。鎌倉や新宿など漱石ゆかりの地とも連携、全国の記念年オープニングは来年5月、熊本市で開く。(熊本広告協会)

【大分】にぎやかな一年に

デスティネーションキャンペーンのポスター

デスティネーションキャンペーンのポスター

今年は大分県にとって大きな節目を迎える年となる。3月に東九州自動車道の大分―宮崎間が全線開通。4月にはJR大分駅の商業施設のおおいたシティアミュプラザや、大分県立美術館のオープンなど街なかは大きく様変わりした。

7月から9月にかけてJRグループと自治体及び観光事業者等が連携したデスティネーションキャンペーンが開催され、全国から多くの観光客誘致に向けた様々な取り組みが予定されている。今年の大分はにぎやかな一年になりそうだ。生まれ変わった大分県に、全国から多くの観光客が訪れて頂けるよう、おもてなしのこころでお迎えしたい。(大分広告協会)

【宮崎】協会設立40年へ、さらなる会員獲得

1976年設立の宮崎広告協会は、来年で設立40年。県内有力広告主や広告代理店、媒体を網羅した地域総ぐるみの組織であるという特性を生かし、地域の心をとらえ、経済の活性化を図っていくため、より多くの会員確保を進めることが大きな目的である。

宮崎の企業と消費者を結ぶ交通網としての役割を果たすべく、日々の活動に取り組んでいる。(宮崎広告協会)

【鹿児島】自然と文化資源を活かした街づくり

鹿児島は南北の距離が600㎞に及び、島の数も605。最近、口永良部島で大噴火があったが、桜島も活発に噴火を続けている。大自然の驚異を目の当たりにする一方、平成30年は明治維新150周年。鶴丸城「御楼門」復元も計画されており、自然と文化資源を活かした街づくりが推進されている。

さて、鹿児島広告協会では、広告を通じて街を元気にしていこうと取り組んでいる。4月の総会に合わせて、電通の磯島拓矢氏をお招きして特別講演会を開催した。本質を見据えたブランドづくりの実例は、鹿児島でも充分に活用できる内容であった。(鹿児島広告協会)

【沖縄】結まーるの心、CMに

at37

沖縄広告協会主催「沖縄広告賞」総合グランプリは、沖縄ファミリーマート国道508号線「結」第七弾 世界特別篇(写真)が受賞した。

共に協力し助け合うという沖縄の「結まーる」精神によって、沖縄全体がひとつの家族として明るい未来へ進もうという「結」シリーズ。本CMでは、世界各国の沖縄県人会の協力を得て移民の方々まで結まーるの心で繋がり、作り手の情熱と企業が目指すメッセージ性が心を打つCMだと高く評価されてのグランプリの受賞となった。(沖縄広告協会)