コラム

全広連金沢大会特集 五感でつかむ金沢の文化

被災地の今、見届けて――2016年の全広連大会は仙台で開催

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広告界最大級のイベント「全日本広告連盟大会」が今年5月、北陸新幹線開業に沸く金沢市で開かれ、全国の広告関係者をはじめ1400人が来場しました。広告界の業界団体である公益社団法人全日本広告連盟(全広連)の主催によるもので、今年で63回目を迎えます。
この連載は、全広連と宣伝会議とのコラボレーションの一環で発行した新聞「アドバタイムズ特別号」の記事の一部を転載するものです。新幹線開業で注目される北陸経済や、金沢の広告界・クリエイティブの今を紹介します。

次回の「第64回全日本広告連盟大会」は、2016年5月18日~20日に仙台市の仙台国際センターで開かれる。テーマは「復興の力を創造の力へ。~杜の都から広告の未来を発信~」。東北の沿岸部を中心に、津波による甚大な被害をもたらした東日本大震災から5年の節目を迎えるにあたり、被災地の復興や地方創生のあり方について考え、議論を深める機会としたい考えだ。仙台での全広連大会は25年ぶり3回目となる。

大会実行委員長であり、仙台広告協会の理事長を務める一力雅彦・河北新報社社長に、復興途上にある宮城県の今の状況や仙台大会開催に向けた思いについて聞いた。

復興需要には終わりが来る

一力雅彦・仙台広告協会理事長(河北新報社社長)

一力雅彦・仙台広告協会理事長(河北新報社社長)

2016年の全広連仙台大会は、震災直後より全国の皆様からいただいたご支援に対する感謝の気持ちを伝える場にしたいと思います。また、5年経った被災地の今を目の当たりにして、復興がどのように進んでいるのか、あるいは進んでいないのかを見届けていただきたいと考えています。

国が定めた集中復興期間は5年間です。その後の予算の立て方についても一定の方向性が固まりましたが、5年という年月は被災地をどう変えたかを検証するターニングポイントとなるでしょう。

これまでの復興は港湾や防潮堤といったハード面が中心で、主に国が担ってきました。これからは生活再建や農業・漁業の再生、販路の開拓など、人が中心となって進めなければなりません。それは通常の経済活動に戻ることであり、日本中に競争相手が存在します。

沿岸部を中心に、被災地の復興がなかなか進んでいないことはご承知の通りです。背景には人手不足と資材高騰があります。今は全国から人が集まっていますが、復興需要はいずれ終わりが来ます。すると、人手不足から仕事不足に陥る可能性があります。きわめてアンバランスな状況と言えます。

今こそ求められる広告の力

仙台広告協会の会員を挙げて来年の仙台大会をアピール(全広連金沢大会の式典で)

仙台広告協会の会員を挙げて来年の仙台大会をアピール(全広連金沢大会の式典で)

被災地が自立していくために求められるのは、しっかりと付加価値をつけて売る力、つまりマーケティングやブランド戦略です。広い意味での「広告の力」と言い換えることもできます。風化と風評被害を防ぎ、被災地に来ていただく、交流拡大の仕掛けをつくることが大事です。

仙台大会では、基調講演とパネルディスカッションからなるシンポジウムをプログラムの中心に置き、じっくりと議論する場を設けます。テーマは震災復興を皮切りに、地方創生やインバウンドへの対応など地域共通の課題についてもカバーしていきます。式典後も、ゴルフや観光などのほかに被災地視察のプログラムも用意しています。

大会にお越しの際は、少しでも石巻や南三陸など沿岸部にも足を延ばしていただきたいと思います。仙台とはまた違った印象を持たれるはずです。(談)

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