広告主や広告会社とフィーの交渉はどうやっていますか?

2016年にアジア初として東京で開催される「Advertising Week Asia 2016」を記念して、広告業界のタブーに挑戦する特別コラムを実施。同イベントのアドバイザーにAdverTimes編集部からの質問に答えてもらいました。第4回は、松田康利事務所 松田 康利氏に「広告主や広告会社とフィーの交渉はどうやっていますか?」と聞きました。

松田康利事務所 松田 康利氏
広告会社で営業・経営企画などを経験し、その後クリエイティブ・ブティックで営業兼アカウントプランナー。2012年に独立してコミュニケーション・プランナーやコンサルタントに従事。広告主側コンサルティングの経験多数。

■質問
広告主や広告会社とフィーの交渉はどうやっていますか?

■回答者
松田康利事務所 松田 康利氏

広告会社側、クリエイティブ・ブティック、広告主側それぞれの立場でフィーについて考え、交渉し、議論してきました。まだまだフィーをどうするかは広告主や広告会社、広告人によってケース・バイ・ケースで、多種多様ではありますが、私自身の経験をもとに考察します。読者のみなさんにとって何か一つでもヒントになれば幸いです。

(1)フィーの種類とそれぞれの特徴

「ワンショット型フィー」「時間フィー」「月額固定フィー」「成果報酬型」。一口にフィーと言っても種類は様々です。

まずは「ワンショット型フィー」。今回のCMの企画でいくら、今回のキャンペーンのコピーでいくら、プレゼンまでのアカウントプランニングでいくら、というように「一回いくら」という決め方です。それぞれの広告会社・ブティックで料金表を作っている場合も最近は増え、それでもやはり都度交渉することが多いようですが、おおよそそれぞれの相場があると思います。早めの交渉がトラブル防止の秘訣です。仕事が始まってかなり経ってから交渉すると揉めることが多いです。また作業期間がかなり長引いてしまうこともあるので、目安の期間を事前に共有しておくとよいでしょう。

次に多いのが「時間フィー」。1時間あたりの金額を事前に決めておき、できれば想定作業時間を大まかに事前に見積もっておき、作業終了後に投入した時間の明細を提出し承認してもらって請求するというやり方。「これは仕事が遅いほど得をする?」と思われるかもしれませんが、そんなことをすると次に頼まれないので意外とバランスが取れると思います。ある提案作業で、私たちのチームがすごく素晴らしいアイデアを最初の会議で出して、わずかなフィーしかいただけなかったことがありますが(泣)、そのあとちゃんと気を使っていただいたりしました。

続きを読むには無料会員登録が必要です。

残り 2070 / 2801 文字

KAIGI IDにログインすると、すべての記事が無料で読み放題となります。

登録に必要な情報は簡単な5項目のみとなります

「AdverTimes. (アドタイ)」の記事はすべて無料です

会員登録により、興味に合った記事や情報をお届けします

Advertising Week Asia 2016
Advertising Week Asia 2016

博報堂 長谷部守彦

D2C 宝珠山 卓志

博報堂ケトル 嶋浩一郎

松田康利事務所 松田康利

ぐるなび 藤田 明久

Taro & Company 児玉太郎

TBWA\HAKUHODO 佐藤雄三

電通 頼 英夫

ツナグ 佐藤 尚之

イグナイト 笠松良彦

Advertising Week Asia 2016

博報堂 長谷部守彦

D2C 宝珠山 卓志

博報堂ケトル 嶋浩一郎

松田康利事務所 松田康利

ぐるなび 藤田 明久

Taro & Company 児玉太郎

TBWA\HAKUHODO 佐藤雄三

電通 頼 英夫

ツナグ 佐藤 尚之

イグナイト 笠松良彦

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

このコラムを読んだ方におススメのコラム

    タイアップ