「ひらパー」をV字回復させた”逆境請負人”が伝授! 追い詰められていても「結果」を出す企画術

売れない商品をなんとかしたい、落ち込んでいるブランドを回復させたい、店舗に人を呼びたい・・・できればお金をかけずに。そんな「逆境」にある企業の課題を「アイデア」で解決してきた博報堂クリエイティブディレクターの河西智彦氏。「ひらかたパーク」や「スペースワールド」をV字回復させたほか、森永製菓JACKのWEBキャンペーン「美味しいのに崖っぷち」、アウディジャパン「日本初3.2秒CM」など数々のヒット作を手掛けてきた。その豊富な経験の中から編み出した企画術を「公式」にしてまとめた新刊『逆境を「アイデア」に変える企画術』が10日2日に発売された。本コラムでは本書籍の発売を記念して、宣伝会議の教育講座の人気講師でもある河西氏にWeb上で特別講義をしてもらった。

“逆境請負人”

ほとんどのみなさま、はじめまして。

博報堂のクリエイティブディレクター河西智彦です。

この度、

「逆境におけるアイデアの出し方」をまとめた本

を書きました。僕は、閉園間近の「スペースワールド」や「ひらかたパーク」など、「逆境」に置かれている企業・団体のV字回復を狙った広告を引き受けることが多く、“逆境請負人”という恥ずかしい呼び名をいただきました。

そんな僕は、博報堂に入社後7年間、営業マンとして働いていました。実は、クリエイティブ適性試験に2度も落第し、会社の歴史で初めて3度目でやっと合格できた人間なのです。つまり、僕には先天的な発想力などなかったということになります。でもそこから、「逆境」でも効果を発揮するアイデアを考えるほど成長したという事実が、「発想力は後天的に伸ばすことができる」という証明です。

このコラムでは、追い詰められている会社や人、発想力を身に着けたいクリエイターなどに向けて、「逆境」から脱出し、成功に導く方法をお教えします。

逆境からの脱出には、売上げ増からの逆算が大事

「逆境」とはどのような状態のことでしょうか。

僕の定義は、決定的に何かが「ない」状態です。もちろん、広告予算や制作時間が「ない」ことが基本的な逆境です。また、広告予算はあっても売上げが「ない」(下がっている)状態も逆境で、社内の意思統一が「ない」逆境や、ローンチに際して明るい見通しが「ない」逆境もあります。

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