人は、そこへ行く理由が◯つあると、足を運ぶ
ここで言う徹底的な逆算とは、調査と数字で予測を立てて逆算していくカスケードチャートではなく、「何をすれば、あるいはどんな気持ちになれば人々はお金を出してくれるか、の行動心理を設計していく逆算法」です。
例えば。2012年から2年間で20万人近く来園者を増やし、現在も好調の関西の遊園地「ひらかたパーク」。
売上げを増やすことから逆算して考えると、
客単価を上げる
来園者数を増やす
という2点を満たせばいい、とわかります。
前者に関しては、「ひらパーグッズ」をつくり、CMで人気タレントに身につけてもらいました。タレントの熱狂的ファンでなくても「買ってもいい」と思ってもらえるデザインにこだわり、そういったお土産を複数つくることで客単価を上げることに成功しました。
次に「来園者数を増やす」ために、「何をすれば人々は地域密着の小さな遊園地に来てくれるのか」を考えました。
そこから発見した行動心理のひとつが、本書でも紹介している公式である
「人は、そこへ行く理由が2つあると、足を運ぶ」
でした。
たとえば、温泉だけではそこへ行く気にならなくても、温泉とアウトレットの2つがあれば、行ってもいいと思いますよね?世界遺産だけでは行かなくても、世界遺産と美味しい名産品があれば行きたくなる気持ちがグンと強くなるはずです。
このように、「そこへ行く理由を2つつくってしまえば、人は足を運ぶ」のです。これは「ターゲットは何百万人いて、そのうちの何%が動くので◯万人が来園して・・・」という調査と数字から予測するアプローチとは別の、「マスを行動させる心理をつくるアプローチ」です。
広告全体が数字(左脳)型になっている昨今、僕はこの行動心理はクリエイター自身が見つけなくてはいけない、と思っています。
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