【ヤングスパイクス】一度負けた二人がゴールドを獲るまで:国内予選編

世界的な広告賞であるカンヌライオンズと、アジア地域を対象としたスパイクスアジアでは、30歳以下を対象にしたコンペティション「ヤングカンヌ」「ヤングスパイクス」がそれぞれ開催される。各国の代表2名が1チームで参加し、現地で与えられた課題に、制限時間内で映像や企画書を作成、またはプレゼンテーションで競う。ここではヤングカンヌの出場経験を持ち、本年のヤングスパイクスに代表として参加した電通の中川諒さんとフリーランスの村石健太郎さんがその体験をレポートします。

ヤングカンヌの負け組

負け組 1:村石健太郎(28)

「フリーランスで日本代表!」

「1位が二人ともフリーランス!?」

2015年、

そんな周囲の声におされるがまま、当時25歳で若さしか取り柄がなかった僕は、

勢いだけで戦ったはじめてのヤングカンヌで、負けました。

前年の出場者が、ゴールドを獲っていたこと。

日本代表を託してくれた、審査員の方々の期待に応えられなかったこと。

そして、なにより自分の実力の至らなさを痛感したこと。

日本代表になったことで、当時周囲からの見られ方はいい意味で大きく変わりましたが、「世界で勝てなかったこと」はずっとコンプレックスとして心の中に残っていました。

負け組 2:中川諒(30)

その2年後の2017年、同じヤングカンヌPR部門に出場した。

当時、プランニング職やクリエイティブ職ではなく、営業職。

ヤングカンヌには7年連続、最低毎年2部門はチャレンジし、

のべ14部門で一度もファイナリストに残ったことのない負け組でした。

その年はじめて、国内予選を勝ち抜き、人生初のヤングカンヌ。

提出した案やプレゼンへの反応が期待できるものだったので、

結果発表は、もちろん一番前の席を陣取り。

ブロンズから順に結果が発表されるなか、

「JAPAN」の名前は最後まで呼ばれませんでした。

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