室井淳司×山本雅也 日常が予測できる時代になるからこそ求められる“偶有性”

6月21日、『すべての企業はサービス業になる 今起きている変化に適応しブランドをアップデートする10の視点』の発刊を記念して、著者・室井淳司さんと株式会社キッチハイク代表・山本雅也さんの対談イベント「幸せ×未来×サービスデザイン ブランドと人との、これからの絆の作り方」が銀座 蔦屋書店にて開催されました。その時の内容の一部を紹介します。

左から室井淳司さん、山本雅也さん

テクノロジーの実装は「何を」よりも「いつ」が重要

室井:

僕は7年前に博報堂から独立して、ブランド戦略支援の会社をやっています。

4年前からは中国広州でトヨタ自動車の次世代ディーラー開発の支援をさせて頂いていました。物がどんどんインターネットにつながる時代になると、車体デザインやエンジンよりも、どういうネットワークにつながって、どういうデータを蓄積して、それでどういう行動を起こすかという、「脳」の部分が重要になります。その時代に、自動車メーカーはもちろん、どんなメーカーも生き残るには「モノ」の価値ではなく、「モノを含めたサービス全体」をどう価値にするのかという視点が重要になると思うようになりました。

昨年末に『すべての企業はサービス業になる』という本を書きました。その中でシェアリングエコノミーに触れているのですが、キッチハイクのサービスデザインって面白いなと思って取り上げました。

そしたらある日突然、山本さんからメッセンジャーが来て。

山本:

いやあ、断りもなく本に取り上げていたのでね(笑)。

室井淳司さん

室井:

(笑)。話してみると、山本さんが博報堂の後輩だったことがわかったんです。じゃあ一緒にイベントをやりますかということでこのトークショーが実現しました。

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