気づけば社内から総スカン!? ブランド実務者が“孤立する”理由

【前回コラム】「なぜ、ブランドに力を入れる必要があるの? 目的が不明瞭なまま始まるプロジェクトの悲劇」はこちら

手段が目的化した仕事、他人の失態にはすぐ気づく?

©123RF

これまでの連載では、ブランド論の教科書を読んで、その通りに実践してみたところで、決してブランドはできないということ、またその理由について説明してきました。

特に

前回のコラム

では、ブランドができない理由のひとつとして「本来は手段であるはずだったブランドをつくることが目的になる」ことについて解説しました。また、これは実務者のブランドに対する理解が、ブランド論をわかったつもりレベルにとどまっていることが原因であるとも言及しました。

今回は、「ブランドをつくることが目的化」することの弊害として、周囲から総スカンを食ってブランド実務者が孤立する悲劇についてです。ブランドづくりには、本来多くの人の協力が必要です。周囲から孤立してしまえば、ブランドをつくることなどできません。

ブランド実務者が、社内で孤立する理由はふたつあります。

ひとつは、ブランドをつくることが目的になってしまうと、周囲の人からは、実務者がやっている施策が意味のあるようには、とうてい思えないということがあります。

人間は自分が、目的と手段を取り違えている場合、なかなかその事実に気づかないものです。それなのに、不思議なことに他人のやっている仕事において、手段が目的化した時に生まれる、意味のない行為の違和感には敏感に気づく人がでてきます。具体的に言えば「差別化したら、何かよいことあるの?」と疑問に感じてしまうのです。

続きを読むには無料会員登録が必要です。

残り 2328 / 2910 文字

KAIGI IDにログインすると、すべての記事が無料で読み放題となります。

登録に必要な情報は簡単な5項目のみとなります

「AdverTimes. (アドタイ)」の記事はすべて無料です

会員登録により、興味に合った記事や情報をお届けします

片山 義丈(ダイキン工業 総務部/広告宣伝グループ長/部長)
片山 義丈(ダイキン工業 総務部/広告宣伝グループ長/部長)

1988年ダイキン工業入社、総務部宣伝課に配属。1996年広報部 広報担当、2000年広報部広告宣伝・WEB担当課長を経て2007年より現職。業界5位のダイキンのルームエアコンを一躍トップに押し上げた新ブランド「うるるとさらら」の導入や、ゆるキャラ「ぴちょんくん」ブームに携わる。現在は 統合型マーケティングコミュニケーション(IMC)による企業ブランド構築、マスとデジタルのB2C商品広告展開、広告媒体の購入、グローバルグループWEB統括を担当。日本広告学会員。

片山 義丈(ダイキン工業 総務部/広告宣伝グループ長/部長)

1988年ダイキン工業入社、総務部宣伝課に配属。1996年広報部 広報担当、2000年広報部広告宣伝・WEB担当課長を経て2007年より現職。業界5位のダイキンのルームエアコンを一躍トップに押し上げた新ブランド「うるるとさらら」の導入や、ゆるキャラ「ぴちょんくん」ブームに携わる。現在は 統合型マーケティングコミュニケーション(IMC)による企業ブランド構築、マスとデジタルのB2C商品広告展開、広告媒体の購入、グローバルグループWEB統括を担当。日本広告学会員。

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

このコラムを読んだ方におススメのコラム

    タイアップ