【前回コラム】「レジ袋有料化スタート!コンビニのコミュニケーションはどう変わるのか」はこちら
コンビニの“廃棄”事情知っていますか?
バブル期の1990年、ローソンに入社した私。店舗に配属されておよそ1週間ほど経ったころから、発注を任されていました。その時店長からは、「弁当や日持ちしない食品は、全体の売上の3%(現在は2%の場合が多い)が廃棄予算だから」と指示されました。
「お客さまに、鮮度が高い商品を常に品揃えしておく事」がコンビニのミッションであり、"販売機会損失"は悪だと言うことを研修で叩き込まれていました。但し廃棄予算がある事は理解していなかったので最初は戸惑いがありました。
発注を任されるまでの1週間は、賞味期限の1時間前に売場から弁当や惣菜などを下げてレジ廃棄登録をしてゴミ袋に入れる。からあげクンなどのファーストフード、ベーカリー、デザートなども同様で、特に牛乳など紙パックに入ったチルド飲料は、ゴミ袋が重くなったり、途中で破損して漏れないように、シンクに中身を流してからゴミ袋に捨てるという、かなり抵抗のある作業でした。
牛乳などの紙パックに入ったチルド飲料の廃棄は、中身を捨てる工程が必要となる。
最初は、「もったいないなあ」という感情も湧いていましたが、「お客さまへのミッション」と「予算」を考えると、罪悪感が無くなるまで時間も要せず、あっという間に廃棄作業は“日常”となっていきました。
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渡辺 広明(マーケティングアナリスト やらまいかマーケティング 代表取締役社長)
渡辺 広明(マーケティングアナリスト やらまいかマーケティング 代表取締役社長)
静岡県出身。大学卒業後の1990年ローソンに入社。横浜地区の店舗で店長を務めた後、バイヤーとして22年間、メーカーのマーケターとして7年間従事。その間に約600種類の商品開発を手掛ける。2012年からpdcで2年間勤務。その後TBCグループのインセルを経て2019年3月より現職。フジテレビ『ホンマでっか!TV』やNHKラジオ『すっぴん』フジテレビ『Live News α』など、流通ジャーナリストとして各種メディアで活動。近著に『コンビニが日本から消えたなら』(KKベストセラーズ)。
渡辺 広明(マーケティングアナリスト やらまいかマーケティング 代表取締役社長)
静岡県出身。大学卒業後の1990年ローソンに入社。横浜地区の店舗で店長を務めた後、バイヤーとして22年間、メーカーのマーケターとして7年間従事。その間に約600種類の商品開発を手掛ける。2012年からpdcで2年間勤務。その後TBCグループのインセルを経て2019年3月より現職。フジテレビ『ホンマでっか!TV』やNHKラジオ『すっぴん』フジテレビ『Live News α』など、流通ジャーナリストとして各種メディアで活動。近著に『コンビニが日本から消えたなら』(KKベストセラーズ)。
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