【前回コラム】「12時間目:スイスのビジネススクールで、大縄跳びを10回跳ぶ。」はこちら
イラスト:萩原ゆか
今回はアート。絵の授業。先生は、それはもう本当に世界的に有名な巨人だが、どなたなのかご紹介する前に、実習の時間にしたい。まずは紙と筆(鉛筆でもペンでもOK)のご用意を。
先生ご指定の最初のモチーフは…、「都鳥」。
ではどうぞ!と言ってもいきなり描くのは難しいと思うので、先生からこんなアドバイスをいただいている。
「都鳥は『マッチとかくなり』」
カタカナの「マ」「ツ」「チ」を組み合わせて配置しましょう、下の絵みたいに、とのこと。
尻尾がマ、目が横に倒して配置したツ、くちばしの部分がチになってます。
(『略画早押南 後編』より © The Trustees of the British Museum)
では次。2つ目のモチーフは「水の流れ」。こちらも先生からアドバイスがあり。
「かくのごとく つのじをくづすべし」つの字を崩して、下のように描いてみましょう、とのこと。
ひらがなの「つ」を重ねて描くと…、水の流れに。
(『略画早押南 後編』より © The Trustees of the British Museum)
できました!?すごいでしょう、この描き方。
このことを教えてもらったのは、2014年、日経本社ビル。日経アカデミアという連続講座に実はこっそり通ったことがあって。テーマは「北斎」。
「北斎は良い教師でもあり、楽しく教えるのがうまかった」との一言をすごくよく覚えていて、例えばで教えてもらったのが、文字で描く都鳥と水の流れ。
つまり。先ほどからの手ほどきの先生は「葛飾北斎」だったのだ。
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倉成英俊 (Creative Project Base 代表取締役/ アクティブラーニングこんなのどうだろう研究所所長)
倉成英俊 (Creative Project Base 代表取締役/ アクティブラーニングこんなのどうだろう研究所所長)
2000年電通入社、クリエーティブ局配属後、多数の広告を制作。2005年に電通のCSR活動「広告小学校」設立に関わった頃から教育に携わり、数々の学校で講師を務めながら好奇心と発想力を育む「変な宿題」を構想する。2014年、電通社員の“B面”を生かしたオルタナティブアプローチを行う社内組織「電通Bチーム」を設立。2015年に教育事業として「アクティブラーニングこんなのどうだろう研究所」を10人の社員と開始。以後、独自プログラムで100以上の授業や企業研修を実施。2020年「変な宿題」がグッドデザイン賞、肥前の藩校を復活させた「弘道館2」がキッズデザイン賞を受賞。
倉成英俊 (Creative Project Base 代表取締役/ アクティブラーニングこんなのどうだろう研究所所長)
2000年電通入社、クリエーティブ局配属後、多数の広告を制作。2005年に電通のCSR活動「広告小学校」設立に関わった頃から教育に携わり、数々の学校で講師を務めながら好奇心と発想力を育む「変な宿題」を構想する。2014年、電通社員の“B面”を生かしたオルタナティブアプローチを行う社内組織「電通Bチーム」を設立。2015年に教育事業として「アクティブラーニングこんなのどうだろう研究所」を10人の社員と開始。以後、独自プログラムで100以上の授業や企業研修を実施。2020年「変な宿題」がグッドデザイン賞、肥前の藩校を復活させた「弘道館2」がキッズデザイン賞を受賞。
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