メイド歴は20年以上! 「萌え萌えきゅん」考案者が語る接客術

本記事は月刊『販促会議』7月号に掲載されている連載「販売・接客のキーパーソン」の転載記事です。
 
Amazonでのご購入はこちら

販売・接客の現場で活躍するキーパーソンに迫る本企画。今回は、秋葉原の老舗メイドカフェ「あっとほぉーむカフェ」で20年以上接客を続けるhitomiさんに取材。メイドの道を選んだ彼女の原点、550人を超えるスタッフを束ねるリーダーとしての役割、そして進化を続ける「おもてなし」の哲学について話を聞いた。

■今月のキーパーソン

写真 人物 あっとほぉーむカフェ
hitomi

あっとほぉーむカフェ
hitomi

2004年あっとほぉーむカフェにメイドとして入店。21年目を迎えた現在も店舗で活動しながら、あっとほぉーむカフェや、エンターテインメントとしてのメイドブランディングを行うマルチプレイヤーとして活躍。海外からのイベントやセミナー登壇も多く、秋葉原観光親善大使も務める。

ギャルからメイドへはじまりは深夜番組

──最初に、メイドになろうと思ったきっかけ教えてください。

実は、この職業に就く前はいわゆる“ギャル”でした(笑)。それまで秋葉原に行ったこともなかったですし、アニメ文化にも特別詳しいわけでなかったんです。
そんなある日、深夜番組で偶然メイドカフェの特集を観て、「こんな世界があるんだ!」と衝撃を受けました。まるで異文化に触れたような感覚で、一気に引き込まれていったんです。

もともと人を笑顔にすることが好きだったこともあり、思い切って面接を受けました。それがメイドとしてのキャリアの始まりで、気づけばもう20年が経ちましたね。

──現在はメイド歴20年以上、所属なさっている店舗も全国へ拡大していますね。

現在は秋葉原に8店舗、大阪に3店舗、名古屋にも展開し、2020年からはメタバース空間でのバーチャル店舗も展開しています。ありがたいことに、昨年は創業20周年を迎え、今では550人以上のメイドが所属しています。

20年前、実際に働き始めた当初は「配膳するだけの仕事」だと思っていたのですが、それ以上に奥深く、エンターテインメント性に富んだ仕事だと気づきました。お料理の説明や席へのご案内ひとつ取っても、お給仕の中に工夫や演出を加えることで、お客さまに特別な体験を提供できるんです。たとえば注文いただいた料理を「萌え萌えきゅん」といった“魔法”で美味しくしようと考えたのも、私が考案した演出のひとつです。

写真 「萌え萌えきゅん」の掛け声とともに、手でハートをつくっておいしくなるおまじないをかけるメイドカフェならではのサービス。この演出はhitomiさんが考案した。

写真 「萌え萌えきゅん」の掛け声とともに、手でハートをつくっておいしくなるおまじないをかけるメイドカフェならではのサービス。この演出はhitomiさんが考案した。

写真 「萌え萌えきゅん」の掛け声とともに、手でハートをつくっておいしくなるおまじないをかけるメイドカフェならではのサービス。この演出はhitomiさんが考案した。

「萌え萌えきゅん」の掛け声とともに、手でハートをつくっておいしくなるおまじないをかけるメイドカフェならではのサービス。この演出はhitomiさんが考案した。

Amazonでのご購入はこちら

>>2ページ目へ

マニュアルは“型”ではない 個性を活かす接客スタイル

──演出だけでなく、接客スタイルにも独自性を感じます。

私は現在も現役のメイドとして活動する一方で、新人教育やマニュアルの監修にも携わっています。ただし、私たちはマニュアルを“型”として捉えるのではなく、個性を引き出すための“土台”と考えているんです。

マニュアル自体はあるものの、それに頼りきることはせず、「自分で自己プロデュースして成長する」姿勢をとても大切にしています。

個々のメイドのキャラや考え方はそれぞれ違うはずです。たとえばアニメやゲームが得意な子もいれば、おしゃべり上手な子や相談役に向いている子もいます。それぞれが自分の得意な分野を活かせるような工夫は欠かせないなと思っていますね。それぞれのメイドとしての考えを尊重していくと、550人いれば550通りのメイドが存在することに繋がるはずなんですよね。お客さまのタイプも実に様々なので、自然と接客の幅も広がっていくと思います。

だからこそ…… 

Amazonでのご購入はこちら

advertimes_endmark


この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ