私が住むポートランドには、古い住宅を対象とする「Deconstruction requirement(解体条例)」というものが存在しています。
前回
は、この解体条例の目的とその意義を紹介しました。
この後編では、実際に、破壊することなく解体し、保存できるものは保存してリノベーションしたポートランドの住宅街にある100年住宅を紹介します。
手がけたBETTER BUILDERS OF OREGONのJerryさんとTerriさんにお話しを聞いてきました。
解体して保存するものと再利用するもの
階段の横にあるのが、地下室から撤去された梁を活用して作った柱。
この住宅のリノベーションは、多くのものを一度解体しています。Jerryさんに残したものを伺うと「2つの寝室とメインのリビングエリアのオリジナルの床材は残しました。また、床の骨組み、壁の骨組み、コンクリートの一部、3枚ほどのコンクリート壁、屋根の構造はすべて保存しました」。
その上で内部はすべてつくりなおしたそうです。興味深かったものは、地下室から撤去したという、床の荷重を支えていた梁。Jerryさんたちは、梁としてそのまま保存するわけではなく、柱や手すりに作り替え、再利用しました。
この洗面台の板も同様に梁から作られています。
階段の手すりにも地下室の梁が再利用されています。
家中の至る所に再利用された梁がありました。写真を見ていただくとわかるように、新しい材にしか見えないですよね!
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松原佳代(広報コンサルタント/みずたまラボラトリー 代表)
松原佳代(広報コンサルタント/みずたまラボラトリー 代表)
スタートアップの広報育成・支援を手がける「みずたまラボラトリー」代表。お茶の水女子大学卒業後、コンサルティング会社、出版社を経て、2005年に面白法人カヤックに入社。広報部長、事業部長を兼任したのち子会社カヤックLivingの代表取締役に就任。移住事業の立ち上げに参画。2019年、家族で米国ポートランドに移住。一方、2015年に自身の会社「みずたまラボラトリー」を設立し、広報戦略、事業開発、経営全般にわたる経験と実績を活かしスタートアップの広報育成と支援を展開。富山県出身。富山県の経営戦略会議ウェルビーイング戦略プロジェクトチーム委員も務める。
松原佳代(広報コンサルタント/みずたまラボラトリー 代表)
スタートアップの広報育成・支援を手がける「みずたまラボラトリー」代表。お茶の水女子大学卒業後、コンサルティング会社、出版社を経て、2005年に面白法人カヤックに入社。広報部長、事業部長を兼任したのち子会社カヤックLivingの代表取締役に就任。移住事業の立ち上げに参画。2019年、家族で米国ポートランドに移住。一方、2015年に自身の会社「みずたまラボラトリー」を設立し、広報戦略、事業開発、経営全般にわたる経験と実績を活かしスタートアップの広報育成と支援を展開。富山県出身。富山県の経営戦略会議ウェルビーイング戦略プロジェクトチーム委員も務める。
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