本記事は月刊『販促会議』8月号に掲載されている連載「販売・接客のキーパーソン」の転載記事です。
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販売・接客の現場で輝くキーパーソンに迫る本企画。今回は、「バンダイナムコCross Store 博多」で活躍し、「第30回SC接客ロールプレイングコンテスト全国大会」で大賞を受賞した磯部龍太郎氏に取材。エンタメを軸にした独自の接客観と、日々の現場で重ねる“心に残る体験”づくりへの思いに迫った。
■今月のキーパーソン
おもちゃ箱のような空間で接客を“エンタメ”に変える
━━現在のお仕事について教えてください。
「バンダイナムコ Cross Store 博多」の管理セクションに所属し、店内業務のフォローや新人スタッフの教育、販促企画の実施など、レジ業務からお客さま対応まで、幅広く関わっています。
当店は、バンダイナムコグループ各社が展開しているキャラクター、商品などを「観る」「触れる」「体験する」ことができる体験型リテール施設。まるで“大きなおもちゃ箱”のような空間で、お客さまに実際にさまざまなコンテンツを“体験”していただくことを重視している店舗です。
━━「これまでの接客経験について教えてください。
振り返ってみると、専門学校を卒業してからはずっと接客の仕事をしていますね。最初は製菓店、その後はアクセサリーショップなどを経て、2020年にバンダイナムコアミューズメントに入社しました。どの職場でも共通して感じたのは、「接客が楽しい」ということ。今でも、いつも1年目のような新鮮な気持ちで現場に立っています。
接客は、“モノ”ではなく“体験”を届けること
━━直近では、1月にSC接客ロールプレイングコンテストの全国大会に出場し、大賞を受賞されています。
日本最大規模の販売員接客コンテストで、アミューズメント業界から初の大賞を受賞した。
画像提供:日本ショッピングセンター協会
大会に出場したのは、店内販促の一環として、“お店をもっと知ってもらいたい”という想いからです。結果、「第30回SC接客ロールプレイングコンテスト全国大会」でアミューズメント業界からは初の大賞を受賞することができて。お客さまと向き合ってきた日々をそのまま評価していただき、とても嬉しかったです。
舞台での実演が終了した後、周囲から言われた言葉の多くは「普段と全く変わらなかったね」というものでした。店舗で行っている日常的な接客を評価していただけたことが嬉しかったです。
━━接客で特に心がけていることを教えてください。
私にとって接客は、単なるサービス提供ではなく“エンターテインメント”そのものです。私は「100円の商品でも、接客次第で100万円の価値になる」と考えます。これは接客によって生まれる体験価値の可能性を示す言葉として、接客の指導をする際にも伝えている言葉です。
現在働く店舗について、「大きなおもちゃ箱のような場所」と語る磯部さん。お客さまに安心感を持っていただくために店舗で定められている基本ルールの範囲で、自由にアレンジができるアクセサリーなどで自分らしさを表現し、“アイコン”となる装いを心がけているという。「自分自身のテンションが上がることはもちろん、何よりお客さまにも楽しんでもらいたいという想いを、このスタイルに込めています」(磯部さん)。
たとえば、店頭でお客さまと会話する際、「どんなシーンでその商品を使いたいのか」「誰と楽しむ予定なのか」といった背景を伺いながら提案すると、会話に“物語”が生まれます。その結果、……
続きは本誌でお楽しみください。
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