セブン-イレブンとヤッホーブルーイングは8月22日、初めて共同開発したクラフトビール「有頂天エイリアンズ」が発売から3カ月で110万本を突破したと発表した。税込350円前後という価格帯にもかかわらず、購入者の若年層比率は通常のビールカテゴリー平均と比べて約2.3倍、女性が約1.3倍を占める。「若者のビール離れ」と言われる昨今、なぜ想定を超える売上につながったのか。
セブン-イレブンとヤッホーブルーイングが初めて共同開発したクラフトビール「有頂天エイリアンズ」の希望小売価格は318円(税抜)
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「コスパ最強」と話題に
「有頂天エイリアンズ」は6月11日から全国のセブン-イレブンで販売され、プレミアムビールカテゴリーで発売直後から5週連続で販売数1位となった。購入者の新規顧客(過去3カ月にセブン-イレブンでビールを購入していない人)の割合もカテゴリー内で最も高い。SNSでは特に、「350円台でヘイジーIPAが買えるのは破格」「コスパ最強」といった投稿が見られた。
「ヘイジーIPA(インディアペールエール)」は、原料由来の濁った外観が特徴的で、米国で直近5年でシェアが約4.7倍に拡大し、国内でもビール愛好家を中心に注目されている。だが原材料費が高く、飲食店などでも比較的高価で提供されることが多い。
そうした中、同品を税込350円未満に設定できたのは、セブン-イレブンの全国店舗網を前提とした大量生産の効果によるもの。生産量はヤッホーブルーイングでは、過去最大となったという。ヤッホーブルーイングの井手直行社長は「セブン-イレブンの力がなければ、この完成度にはならなかった」と述べた。
