クラフトビールを通じてビールユーザーの拡大目指す
ヤッホーブルーイングとセブン-イレブン・ジャパンはクラフトビール「有頂天エイリアンズ」を共同開発した。5月21日にセブン-イレブンの一部店舗で販売を開始。6月11日から全国でも順次発売する。従来のラガービールと異なる独特の味わいと、宇宙人のキャラクターをあしらった缶デザインが特徴。2024年12月に長野・山梨県の一部地域で先行販売を実施し、想定より1カ月早く完売するほどの反響を得た。
ヤッホーブルーイングは、セブン-イレブンの全国店舗網を活用し、新商品を定着させたい考え。一方、セブン-イレブンはクラフトビールをきっかけにビールユーザーを増やし、他のビールや食品の販売にも波及させる狙いだ。
ヤッホーブルーイングの井手直行社長(左)、セブン-イレブン・ジャパン商品本部 飲料・酒・加工食品部の上條智シニアマーチャンダイザー(中央)
「有頂天エイリアンズ」は、一般的なラガービールの「透明でスッキリ、苦味が強く、穏やかな香り」といった特徴とは正反対の「濁ってまろやか、苦味控えめ、トロピカルな香り」が特徴。売り場で選ぶ楽しさを重視し、既存のビールとは異なる味わいを目指した。
ビアスタイル(ビールの種類)は「ヘイジーIPA」で、麦芽に含まれるたんぱく質とホップのポリフェノールが結合することで濁った外観や控えめな苦みといった特徴を生み出している。フルーティーな香りを強めるため、ヤッホーブルーイングのクラフトビール「よなよなエール」と比較して約1.8倍のホップを使用。ホップの香気成分の含有量はラガービールの11倍に上る。シルキーな口当たりにするため、過去最多量のオーツ麦も使用している。
缶にデザインされた黒いエイリアンのキャラクターには「初めての出会いのワクワク感」を演出する意図がある。「可愛すぎず、怖すぎない」絶妙なバランスを目指したという。同キャラクターをあしらったTシャツやコースターなどの限定グッズを公式通販サイト「よなよなの里」で5月15日から順次販売している。5月26日から6月1日まで渋谷駅西口「しぶにしデッキ」で「全地球人にとどけたい。」というメッセージを発信した屋外広告も掲出する。
希望小売価格は318円(税抜)。首都圏および長野県・山梨県のセブン-イレブン約7500店舗で順次先行発売を開始。6月11日からは全国でも順次発売するほか、セブン&アイグループの各店舗(イトーヨーカドーなど)でも扱う予定。ヤッホーブルーイングの公式ビアレストラン「YONA YONA BEER WORKS」全6店舗では昨年12月から既に提供している。