生活者から自然発生し拡散している投稿に、ブランドが伝えたい価値が具現化されていた──。SNS上での話題を最大限に活かし限定パッケージの商品化を実現させたのが、森永製菓の「inゼリー」だ。
※本稿は広報会議2025年9月号「SNSがつなぐ企業とファン」特集を転載しています。
※本稿は広報会議2025年9月号「SNSがつなぐ企業とファン」特集を転載しています。
2024年12月より期間限定で発売した特別パッケージ。
森永製菓は2024年12月、ゼリー飲料の「inゼリー」ブランドから期間限定で特別パッケージの新商品を発売した。「inゼリーエネルギー〈Win〉」と「inゼリーエネルギーブドウ糖〈Win〉」。どちらも「勝つためのエネルギー」というコピーを入れ、店頭では受験生を応援する演出を展開。「SNSでの話題を活かした新商品」としても報道された。
この新パッケージのきっかけとなったのは、2023年頃から生活者によって自然発生していたSNS投稿だ。「inゼリー」の「in」にWin(勝つ)の「W」を加え、「Winゼリー」とデザインされたフェルト製のお守りを、友人や家族に手づくりする様子が多数投稿され話題となった。
「inゼリー」は、勝負ごとに挑む人たちに寄り添ってきたブランドだ。「部活にinゼリー」という高校生向けの訴求を継続して行っているほか、部活を引退した高校生が挑む「受験」のシーンでは、緊張で食べ物がのどを通らない時でも手軽にエネルギーを補給できるゼリー飲料としてメッセージを発信してきた。
そんな中、お守りWinゼリーを手づくりする投稿の出現は、勝負する人を応援するブランドイメージが生活者にしっかり伝わっている証しとも言える。
