タピオカを「ブーム」から「文化」へ! 新章ゴンチャの戦略とは

日本上陸から10周年を迎えた「ゴンチャ」は、2025年を“新章ゴンチャ”のスタートと位置付け、「次の10年」を見据えたマーケティング戦略を展開している。今回の周年施策では、単なる記念イベントにとどまらず、ブランドの認知層を拡大し、今後の成長を見据えた土台づくりに注力した。周年の好機を活かし、ブランドマーケティングの本質に迫った同社の取り組みについて、ゴンチャジャパン Gong cha 2.0推進部長の栗田栄一氏に話を聞いた。
※本記事は月刊『宣伝会議』10月号の巻頭特集「ブランドマーケターに聞く 注力の施策・注目の手法」の転載記事です。

新たな施策でファンを増やし「次の10年」につなげる

グローバルで展開する台湾発祥のティーカフェ「ゴンチャ」が日本に上陸したのは、2015年。「幸せを淹れよう」をミッションに店舗数を拡大し、2025年7月末時点では全国に204店舗を展開し、2024年は来店客数3000万人を突破した。

この10年で生活者の嗜好性は多様化し、生活様式も変化。ゴンチャは「お茶が楽しめるティーカフェ」としてのパーセプションを確立してきたが、昨今、コーヒーチェーンによるティーカフェの出店や、海外のティーカフェブランドの日本参入など、市場拡大とともに新たな競合が生まれているという。

「常に市場をリードし、進化し続けることが大切だと感じています。また、タピオカブームやコロナ禍を経て、顧客接点も変化しており、顧客の購買行動や店舗利用に対する意識変化に合わせて、オペレーションDXやCRM強化を推進してきました」(ゴンチャジャパン Gong cha 2.0推進部長 栗田栄一氏)。

そこで、同社は2025年に日本上陸10周年を迎えるにあたり、2025年を「新章ゴンチャ」のスタートと位置付け、さまざまな施策を実施している。

その取り組みのひとつ目として、ゴンチャが目指す未来の姿を体現したテスト店舗「コンセプトストア」を3月から5月にかけて、原宿神宮前店、アルシェ大宮店、秋葉原中央通り店がオープン。同店限定のフルーツミルクティーなどを展開し、同社は「上陸10周年を機に、次の10年もファンを増やし続け、ブームから文化へと進化させたい」としている。

写真 店内

写真 店内

ゴンチャが目指す未来の姿を体現したテスト店舗「コンセプトストア」が原宿、大宮、秋葉原に3店舗オープン。既存店舗から刷新した店舗外観や内観・インテリアはゴンチャレッドで統一し、「おしゃべり歓迎」を象徴する“1.5人席”を完備した。

新ファンプログラム会員数は3カ月で150万人突破!

また5月15日からは、スマホひとつで参加できるファンプログラム「My Gong cha(マイゴンチャ)」の運用を開始。ゴンチャの顧客戦略(①顧客体験価値の向上、②月1回以上利用者(ファン)の増加と来店頻度向上、③顧客との長期的な関係構築)に基づくCRM強化が狙いだ。

「My Gong cha(マイゴンチャ)

5月15日にスタートしたファンプログラム「My Gong cha(マイゴンチャ)」。本プログラムは、モバイルオーダーに加え、従来の紙とモバイルオーダーのポイントカードを統合した新しいサービス「リーフプログラム」という新サービスも備え、誕生日特典などのサービスが用意されている。

…この続きは9月1日発売の月刊『宣伝会議』10月号で読むことができます。

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