営業・マーケティング・カスタマーサクセスが分断され、顧客体験が途切れてしまう…。多くの企業が直面するこの課題を解決するのが「レベニューオペレーション(RevOps)」だ。
「第5回 営業戦略会議」でエンハンプ代表の川上エリカ氏が語った、海外で浸透するRevOpsの考え方と日本企業が今取り組むべき改革について紹介する。
部門間の分断がもたらす「顧客体験の断絶」
川上氏は、企業の収益成長を妨げている課題の1つに「マーケティングと営業の対立構造」があると指摘。一部の現場では、マーケティングはリード獲得が役割の中心と捉えていたり、既存顧客含めて担当している営業は「質が低い」と後回しにしてしまったり、というすれ違いが起きやすい。その結果、顧客への価値提供が途切れ、システムやデータも分散。ガバナンスリスクが高まり、収益成長の足かせになるという。
RevOpsは、顧客接点を担うすべての部門を1つの収益チームとして再設計し、データ・KPI・業務プロセスを横断的に統合管理することで、顧客体験と収益性を両立するオペレーション体制だ。マーケティングがリードを獲得し、営業が商談化・受注、カスタマーサクセスがアップセル・リテンションを担い、CROが統合管理する。しかし現実は、戦略やKPI、テクノロジーが部門ごとに縦割りで断絶してしまっている。川上氏は「部門間の壁を越えた協業なくして持続的成長はない」と強調する。
戦略なきDXは“現場疲弊”を招く
さらに川上氏は、RevOps構築の前提として、自社の製品やサービスを顧客に届けるまでをまとめた「GTM(Go-to-Market)戦略」の明確化が欠かせないと続ける。各領域が分断されたままでは、テクノロジー改修だけがやみくもに先行しがちだ。
コンテンツを活用して獲得したリードをナーチャリングし営業に渡す「インバウンドレッド」、特定のターゲットに対してメッセージを発信する「アウトバウンドレッド」、顧客に利用促進を行う「プロダクトレッド」といったGTMモーションを組み合わせ、どの市場にどのような価値を、どのタイミングで届けるかを設計する。そのうえでオペレーションモデルを構築すべきだと説く。

