本記事は月刊『販促会議』2026年1月号に掲載されている「熱狂が生んだEXPO消費 アフター万博」特集記事の一部です。記事の全文は本誌でご覧ください。
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企業や自治体にとって、キャラクターは単なる“マスコット” ではなく、ブランドの世界観を体現し、人々に親しみをもって受け入れられるための重要な資産となります。なかでも、大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」は、その象徴的な存在です。発表当初は賛否を呼びつつも、今や多くのファンを獲得し、関連グッズやコラボ展開を通じて高い話題性と販促効果を生み出しています。なぜ「ミャクミャク」はここまで愛される存在になったのか。その背景について、キャラクターマーケティングを専門とする大妻女子大学の野澤智行氏が解説します。
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企業や自治体にとって、キャラクターは単なる“マスコット” ではなく、ブランドの世界観を体現し、人々に親しみをもって受け入れられるための重要な資産となります。なかでも、大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」は、その象徴的な存在です。発表当初は賛否を呼びつつも、今や多くのファンを獲得し、関連グッズやコラボ展開を通じて高い話題性と販促効果を生み出しています。なぜ「ミャクミャク」はここまで愛される存在になったのか。その背景について、キャラクターマーケティングを専門とする大妻女子大学の野澤智行氏が解説します。
独特のキャラクター性が注目 そもそも「ミャクミャク」って?
「ミャクミャク」は、2025年大阪・関西万博の公式キャラクターです。1898点にのぼる、一般公募作品の中から、デザイナーであり絵本作家でもある山下浩平さんのデザインが採用され、2022年3月に発表されました。
万博公式サイトによると「2020年8 月に発表されたロゴマークを、そのままキャラクターとして具現化できないか」というアイデアから誕生したといいます。もともとのロゴマークが放つ“なんだこれは! ” という強烈な印象と注目度を活かしつつ、キャラクターとしての普遍的な愛らしさを兼ね備えることを目指してデザインされました。
丸みを帯びた体形がもたらす親しみやすさ、尻尾にまで目玉をつけるという意外性、さらにぬいぐるみや着ぐるみとして立体化しやすい造形バランスなど、複数の要素が融合し、「ミャクミャク」のユニークな個性をかたちづくっています。
一方で、今回の万博自体には、開催費用や経済効果をめぐる疑問や反対意見が多く寄せられており、いわば逆風の中でのスタートとなりました。そのうえ、「ミャクミャク」のデザインが非常に独創的でインパクトが強かったこともあり、発表当初はSNSなどを中心に「気持ち悪い」「怖い」といった否定的な声も少なくありませんでした。