ゴウリカは、2026年1月下旬、日本の大企業(従業員数1000人以従業上)に勤務するビジネスパーソン1020人を対象に「業務時間の使い方と生産性に関する調査」を実施した。対象職種は営業、企業マーケティング、経営企画、人事の4職種。本稿では調査結果のうち、人事職に着目した業務実態を取り上げる。
業務時間の半分がノンコア業務
人事職の業務時間の構成比を見ると、「コア業務」は47.5%にとどまり、「専門的定型業務」が29.0%と、営業職・経営企画職・企業マーケティング職を含む4職種の中で最も高い結果となった。
「定型業務」の23.5%と合わせたノンコア業務は52.5%にのぼり、人事職では就業時間の半分以上が、本来注力すべき戦略業務以外に費やされている実態が浮かび上がった。専門的定型業務のうち63.3%は「標準化可能」と認識されており、多くの業務に効率化・標準化の余地があると見られている。
「抱え込み」から「仕組み化」へ
こうした業務負荷の背景には、学習・修正コストの高さもある。人事職の83.5%が専門的定型業務における「学習・修正コスト」を実感しており、経営企画職(82.5%)や企業マーケティング職(75.5%)を上回り、全職種で最も高い水準となった。
また、人事管理職の87.5%が部下のコア業務時間を「増やしてほしい」と回答しており、こちらも全職種最多。現状の業務負荷に対する課題意識の高さがうかがえる。こうした状況を受け、人事職の61.9%が専門的定型業務の削減には「仕組み化」が必要と回答しており、これも全職種で最も高い割合となった。
また、「専門的定型業務」を解決する有効な手段として、人事職の79.1%が「専門性を機能として分担する専門チームに切り出す」と回答。専門組織の活用ニーズの高さがうかがえる。
内製前提からの転換
ゴウリカ代表取締役の岡本賢祐氏は、これまで人事業務は自社内で完結させることが前提とされがちだったと振り返る。
今回の調査結果からは、現場の担当者自身が、業務を自部門だけで抱え込むのではなく、専門家やテクノロジーを積極的に取り入れる必要性を強く意識し始めていることがうかがえるという。
人手不足の深刻化や採用手法の多様化に伴い人事部門の業務がひっ迫する中、専門的定型業務の効率化と最適な業務分担を進め、人事担当者がより戦略的で付加価値の高い業務に集中できる環境づくりが重要なテーマになっていると分析している。
【調査概要】
ゴウリカ「業務時間の使い方と生産性に関する調査」、調査期間:2026年1月下旬、調査対象:日本の大企業(従業員規模 1000人以上)のビジネスパーソン1020人(業種:製造・物流、卸売・小売、金融/職種:営業、マーケティング、企画、人事/役職:経営者、部長、係長・主任、一般社員)


