売れるスイーツは? アイデア約1000品、ファミマが商品開発の案出しを「2週間→1日」にした方法

ファミリーマートは、AIが商品開発したスイーツを初めて販売する。ID-POS(顧客IDが紐づいた販売時点情報管理)データや、売上、客層などの情報をAIに読み込ませ、案出し。2027年2月までに10品近くを展開する予定で、AIをアイデア出しの土台として活用する狙いだ。第1弾となる商品「おいものカヌレ〜キャラメルソースがけ〜」は9月22日から数量限定で販売する。

9月22日から展開するスイーツ。この中にAIで開発した商品も含まれる

商品開発では、担当者の経験や勘、前年の状況に頼ってきたが、それだけでなくデータやAIを活用しようと動き出した。過去2年間分のID-POSデータや、デザート分類の発注、売上などの基本的なデータ、客層、時間帯やリピートの分析、過去の企画の実績データなどファミリーマートが持っているデータのほか、市場のトレンドを盛り込むためにスイーツ白書も使用した。また、同社も方向性の指針を誤らないためにも、グループの政策資料も加えた。

こうして情報をAIに与え、生まれたのが「おいものカヌレ〜キャラメルソースがけ〜」だ。片手で食べられること、一品の中で食感が異なることなど過去に売れ行きが好調だった商品の要因、商品のテーマ、制約条件を入力すると、AIが約1000品を提案してきたという。その膨大な案を商品担当者が確認し、プリン、ダブルシュー、カヌレなどの数案に絞り込んだ。また、AIからのフィードバックとして、カヌレの形状にイモとキャラメルを組み合わせるアイデアもあったという。価格についてもフィードバックがあり、過去のデータから商品価格が300円を超えるとトライアル率が下がる傾向があるとわかったため、285円で売り出すことになった。

AIを使った商品企画で生まれた「おいものカヌレ〜キャラメルソースがけ〜」

AIにアイデアは出してもらうが、商品開発の要所では必ず担当者が介入する。「おいものカヌレ」でも、AIが中からキャラメルソースが出る構造の菓子を提案してきたが、ファミリーマートの工場の設備や技術ではその通りにつくることは難しかったため、担当者の判断で、上からソースをかける仕様に変更した。また、アイデアを考案する時点でAIを活用しているため、すべてをAIに丸投げしているわけではなく、商品担当者やメーカーの経験値を最大限に生かしている。

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