月刊『広報会議』の連載を書籍化した『デジタルPR実践入門』。9月7日、本書の共著者である嶋浩一郎さん、中川淳一郎さんによるイベント「激動のネットニュース20年史」が東京・下北沢の本屋B&Bで開催されました。
当日は歴史の証言者として、松井正さん(読売新聞東京本社 メディア局専門委員)、鶴見香奈子さん(メディア・シェイカーズ『webR25』副編集長)、そして川崎裕一さん(スマートニュース 執行役員広告事業開発担当)という3人の豪華ゲストも登場。アドタイでは、イベントの模様をダイジェストでお届けします。
当日は歴史の証言者として、松井正さん(読売新聞東京本社 メディア局専門委員)、鶴見香奈子さん(メディア・シェイカーズ『webR25』副編集長)、そして川崎裕一さん(スマートニュース 執行役員広告事業開発担当)という3人の豪華ゲストも登場。アドタイでは、イベントの模様をダイジェストでお届けします。
当日は東京・下北沢のB&Bにて、歴史の証言者が一斉登場。(写真左から)中川淳一郎氏、読売新聞東京本社 メディア局専門委員・松井正氏、博報堂ケトル・嶋浩一郎氏、スマートニュース 執行役員広告事業開発担当・川崎裕一氏、メディア・シェイカーズ『webR25』副編集長・鶴見香奈子氏。
新聞社のネット参入20年の節目
嶋:
読売新聞のYOMIURI ONLINE、朝日新聞のアサヒ・コム(2012年に朝日新聞デジタルにブランド名を変更)が誕生したのが、1995年。早いもので、日本の巨大メディアがネットニュースに参入してから、今年で20年になるんだよね。
中川:
あっという間でしたねぇ。そして翌年には、すぐにYahoo!ニュースも誕生しています。新聞社や通信社から配信を受ける形でニュースを形成し、トピックス編集部だけを構えるというスタイルは衝撃的でした。
嶋:
ちなみにYahoo!ニュースには、現在1日に4500本、200ほどのメディアからニュースが集まっています。今はソーシャルメディアが登場したり、スマホにおいてGunosyやSmartNewsが登場するなどヤフトピ一強時代から新たな変化が生まれていますが、このYahoo!ニュースなしに日本のネットニュース史は語れないよね。そのヤフトピが誕生したのが1998年のことだから、90年代後半にはネットニュースの黎明期を迎えたと。
中川:
で、そのころから2000年代にかけて苦労したのが雑誌を発行してきた出版社ですね。
嶋:
そう、ヤフーが現れたとき積極的にニュース配信する出版社はそんなに多くなかった。ネットにコンテンツを出してしまったら自分たちの雑誌が売れなくなると考える人たちも多かったんだね。そういう拒否反応もあったものだから、出版社はYahoo!ニュースが影響力を持っていることは分かっていても、限定的な付き合い方しかしていなかった。『週刊新潮』も、ネットに記事は出しても週に1本とか。今じゃ信じられないけどね。

