情報を自ら「取捨選択」する機会に
ネットレイティングスは3月29日、
「震災の影響により首都圏ライフライン関連サイトの訪問者が大幅増」
というレポートを発表した。それによると、3月11日の東日本大震災発生時には、Yahoo!天気情報やNHKなどのニュースサイトのほか、東京電力やJR東日本などのライフライン情報が閲覧者数を大幅に伸ばしていたということである。これはニュースなどのマス向け情報のほかに、自分の生活に直接関係ある情報を積極的に取りに行くという、インターネット型のライフスタイルが定着してきた一つの表れではないかと感じている。
また4月18日に更新されたNielsen Netviewのレポートを分析すると、安否確認情報などでその利便性が見直されたソーシャルメディアの活用が大きな伸びを示している。このデータをもとに、各種Webサービスの利用について2月の利用者数を100%としてグラフを作成したところ、フェースブックは昨年来維持している伸び率とほぼ変わらないのだが、ツイッターやミクシィは以前と比べて大幅に伸びており、アメーバやライブドアなどのブログもわずかながらも伸びをして示していることが注目に値する(下図)。これは情報を受けるだけではなく、自ら情報あるいは見解を拡散し、または他人の意見を取り込もうとする姿勢が見られるからである。すなわちこの1カ月で情報の取捨選択能力「情報リテラシー」が格段に向上した可能性があるのではなかろうか。
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江端 浩人(事業構想大学院大学教授)
米ニューヨーク・マンハッタン生まれ。米スタンフォード大学経営大学院修了、経営学修士(MBA)取得。伊藤忠商事の宇宙・情報部門、ITベンチャーの創業を経て、2005年日本コカ・コーラ入社、iマーケティングバイスプレジデント。2012年9月から日本マイクロソフト業務執行役員セントラルマーケティング本部長。2014年11月よりアイ・エム・ジェイ執行役員CMO。2017年3月ディー・エヌ・エー(DeNA)入社。現在、同社執行役員メディア統括部長兼株式会社MERY副社長。
日本コカ・コーラ在職中は、同社が運営する会員制サイト「コカ・コーラ パーク」を開発し会員数約1200万人、月間PV約10億を誇る巨大メディアに成長させた。
日本アドバタイザーズ協会Web広告研究会が主催する「Webクリエーション・アウォード」で、2010年度の最高賞「Web人大賞」を受賞。2014年に日経BP広告大賞を受賞。2012年4月に開学した「事業構想大学院大学」の教授に就任。日本マーケティング学会会員。
米ニューヨーク・マンハッタン生まれ。米スタンフォード大学経営大学院修了、経営学修士(MBA)取得。伊藤忠商事の宇宙・情報部門、ITベンチャーの創業を経て、2005年日本コカ・コーラ入社、iマーケティングバイスプレジデント。2012年9月から日本マイクロソフト業務執行役員セントラルマーケティング本部長。2014年11月よりアイ・エム・ジェイ執行役員CMO。2017年3月ディー・エヌ・エー(DeNA)入社。現在、同社執行役員メディア統括部長兼株式会社MERY副社長。
日本コカ・コーラ在職中は、同社が運営する会員制サイト「コカ・コーラ パーク」を開発し会員数約1200万人、月間PV約10億を誇る巨大メディアに成長させた。
日本アドバタイザーズ協会Web広告研究会が主催する「Webクリエーション・アウォード」で、2010年度の最高賞「Web人大賞」を受賞。2014年に日経BP広告大賞を受賞。2012年4月に開学した「事業構想大学院大学」の教授に就任。日本マーケティング学会会員。
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