携帯電話への電子コミック配信などを手掛けるNTTソルマーレは17日、ソーシャルメディア上のコメントを電子コミックの物語に反映させる“育成型コミック”『桃色煩悩男子』第1話を同社モバイルサイトにて公開し、同時に読者からコメントの募集を開始した。

今回の試みは、ソーシャルメディアなどによって読書体験を他人と共有する「ソーシャルリーディング」の考え方に基づき、読者参加型でコミックの物語を制作していくもの。Web上に無料公開された『桃色煩悩男子』の読者は、ツイッター、フェイスブック、mixiいずれかのソーシャルメディア上で作品に対する感想や主人公へのアドバイスを投稿し、その内容が物語の展開に反映されていく。

毎週金曜日に最新話が公開され、翌水曜日までソーシャルメディア上でコメントを募集。集まったコメントを反映して制作された次話が翌週金曜日に公開される。

同社によると、ソーシャルメディア上のコメントをもとに物語が制作される電子コミックは電子書籍業界でも初の試み。紙媒体と比べて制作後すぐに配信することができ、ソーシャルメディアとの親和性も高い電子書籍ならではの取り組みで、同業界の今後を示唆する動向といえそうだ。