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20代〜40代向け施策によってこの年代の新規購入者比率が増加

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岩下食品「発売25周年『岩下の新生姜のある生活。』キャンペーン」
販促会議2013年4月号より


岩下食品は2012年10月から、主力商品「岩下の新生姜」の発売25周年に合わせ、テレビや雑誌タイアップなどを中心としたクロスメディアキャンペーンを実施。先行してパッケージデザインを大幅に刷新する、コンビニとタイアップするなどして、これまでの主な購買層であった50代から若い女性をターゲットとしたコミュニケーションを展開した。

<分析の軸と詳細>
購入層の若返りは果たせたのか?

レシピサイトやコンビニと連携した施策を実施したことが、購入者層の若返りにつながったのか。特に女性20〜40代の購入率のアップ、新規者の獲得アップに注目して分析を行った。

調査対象商品はリニューアルした「岩下の新生姜100g」。期間は2012年10月1日〜12月31日で、前年同時期と比較した。また、ターゲットが女性であったため、女性に絞って調査を行った。

まず、一連のキャンペーンによって購入者数が増加したのかを見たところ、女性全体で見ると、人数・金額とも前期よりアップしていることが分かった。年代別では、40代以上の購入者人数が増加。個数・金額では、50代以上で増加していた。今回のキャンペーンの目的は、女性30代を中心とした20?40代の層の顧客拡大だが、40代以上の反応が高い結果となった。

続いて、新規客が取り込めたのかを検証した。すると、キャンペーン期間での新規者獲得が全体で約110%と増加、20代以外のすべての年代で前期より増加していた。また、「岩下の新生姜100g」購入者のうち、新規で購入した人の比率で見ると、すべての年代において前年よりも伸びていることが分かった。

しかも30代、40代、20代の順で伸び率が高かった。これは、まさにターゲットとした層に実施したキャンペーンの効果があったと推察される。

最後に、年代別1人当たり指標について。購入率はどの年代も伸びており、前期と比べて全体で約110%となった。特に、50代以上の伸びが大きかった。1人当たり購入個数は、50代が伸びており、1回当たり購入個数、いわゆるまとめ買いについては、前年と比べてどの年代もほぼ横ばいという結果となった。

検証1:人数・個数・金額とも前期よりアップ

全体ではすべての数値がアップ。20代〜40代というターゲットに絞ってみると、40代の購入者人数のみ前年を上回っていた。

hansoku201304-1

検証2:新規者比率の伸びは20代〜40代が大きい

新規購入者比率は、すべての年代において前年よりも伸びていた。伸び率は30代、40 代、20 代の順で高いことから、一連の施策がターゲットに響いていたと推察できる。

hansoku201304-2

検証3:購入率が全年代でアップ50代はすべてにおいて上回る

購入率は全体で約110%。1人当たり購入個数は50 代が、1回当たり購入個数は30代、50代が前年を上回っていた。

調査概要:カスタマー・コミュニケーションズ(株)が保有する全国食品スーパーの顧客ID付POSデータを使用。食品スーパー150万人のデータから全国の購買を対象に分析した。来店客のポイントカードなどによって顧客識別を行い、一人ひとりの購買履歴を収集することで、より深い購買分析が可能となる。

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