「広告界の未来を構想する」をテーマにしたイベント「AdverTimes DAYS(アドタイ・デイズ)2013」(主催・宣伝会議)が3月13日と14日、東京都千代田区の東京国際フォーラムで開かれ、2日間で9725人の方に来場いただきました。雑誌「宣伝会議」の創刊60周年(2014年4月)を控えた「宣伝会議60周年イヤー」の皮切りであり、本サイト発の初めてのイベントでもあります。2日間のセミナーの一部を本欄で紹介します。
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- 「データ活用で、コミュニケーションはマスからパーソナルへ」
日本ヒューレット・パッカード株式会社 デジタルプレスビジネス本部 市場開発部 部長 小池 亮介 氏 - 「ウェブサービスは、”人間”が主流になる」
株式会社ANALOG TWELVE 取締役CEO 内山 英俊 氏 - 「データを最大限に利用するための体制づくりが急がれる」
株式会社 オウルデータ 代表取締役社長 太田 祐一 氏
「データ活用で、コミュニケーションはマスからパーソナルへ」
日本ヒューレット・パッカード株式会社 デジタルプレスビジネス本部 市場開発部 部長 小池 亮介氏

ビッグデータの重要性が話題となる中、2012年に取り扱われたデジタルデータの総量は3142exabyteにのぼる。そのうち、構造化されたものは10%程度に過ぎない。残りの非構造化データを活用し、消費者のニーズを押さえることが重要だ。データを分析し、そこから見えてくる問題点を製品開発やマーケティングにフィードバックし、アクションへつなげる必要がある。
「今後のコミュニケーションは、マスではなくて、パーソナライズされた『個』に近づいたものになる」と予想する日本ヒューレット・パッカード デジタルプレスビジネス本部の小池亮介氏は、分析したデータを活用する手段、アクションとしてオウンドメディアに注目する。
消費者の関心というものは「自分」に近づけば近づくほど強くなり、関心があれば目を止めたり、使う時間も長くなる。一方で、関連性の薄いものは、この情報氾濫時代では見過ごされてしまう。世界のブランドオーナーへのアンケート調査でも、一番高いプライオリティーを置いているのがパーソナライズ化と関連性だという。
そのため、分析されたデータをパーソナライズし、オウンドメディアでどう展開するかが問題となる。代表的なオウンドメディアである商品パッケージは、大ロットでないと生産できないという固定概念があった。しかし今、デジタルプリントの技術を使えばこの問題を解消し、パーソナライズしたパッケージの生産だけでなく、従来のペイドメディア、アーンドメディアと組み合わせて利用すればさらなる相乗効果も望める。