コラム

山本一郎と燃ゆるICT界隈

広告業者しか喜ばない不思議アドテク乱舞の巻

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何でこんな連載が始まってしまったの?山本一郎です。

貴方のICT界隈はいい燃え具合ですか?私のところも一個プロジェクトが燃えております。大変です。他人様の炎上をあれこれ言うのは楽しいですが、自分とこが炎上するととても辛い思いをしますね。

打ち合わせで相手の顔を見ながら「ああ、お前が言うなって思ってるんだろうなあ」と感じながらも、この遅れは取り返せると力説する自分の尻に鞭が入る瞬間を感じるわけであります。

世の中はやはり燃えたり燃やしたりしながら暖を取りつつ厳しい冬のような寒い業界を渡っていかなければならないのだなあと思う次第であります。

年始のICT業界やデジタル広告界隈で話題沸騰していたのは、やはりサイバーZ(CyberZ)先生のF.O.Xにまつわる面白話でありましょう。

なぜかMarkezineがCyberZの広報丸乗っかりの素敵な記事を掲載していたので、興味のある方はしげしげとご覧いただければ分かると思うんですが、ターゲティングとクライアントの良い意味での緊張関係を見事に台無しにする素晴らしい仕組みに悶絶する次第であります。

 CyberZ「F.O.X」、スケールアウトとスペイシーズのDSPと連携

しかも、どういうわけかCyberZその他いまのスマホ向けデジタル広告事業の微妙な言い分や商売展開を見事に解説する記事が出ております。興味深いですね。

 新しいスマホゲームをはじめたきっかけ、約3割が「今遊んでいるゲーム内で表示された広告を見て」【CyberZ調査】

ゲームを遊んでいる奴が、そのゲームで遊んでいる最中に出ているゲーム広告を踏んで、別のゲームを始めるよね、という調査結果を、その当のCyberZが発表しています。

これはつまり、ゲーム内で広告を掲載しているアプリ側は、ひょっとしたら優良かもしれない顧客を他のゲームに「奪わせる」効果を持つわけでして、そりゃあターゲティングを行うという意味においてはリテンションが高いのは当たり前のことでしょう。

しかも、その広告を踏んだ人は、ある程度F.O.X側にユーザーデータが取られます。

多くのクライアントから集めたユーザーデータを吸い上げて、それを数理モデル組んで解析した結果を、配信先の情報込みで広告代理店にリアルタイムに売る仕組みです。

これ、広告を掲載している先に、「小銭やるからお前らのアプリの顧客のデータを類似のアプリんとこに流すからよろしくな」という話であって、これはテクノロジーとは名ばかりのインチキビジネスだとネットメディア側から批判されても仕方がないことだろうと思うわけですよ。

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