【「広告なのにシェアされる」コンテンツマーケティング入門】
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谷口 マサト
(LINE 広告事業部 チーフプロデューサー)
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杉本誠司
(二ワンゴ 代表取締役社長)
こちらはniconicoの杉本誠司さんに聞きに行く!「脱マスプロモーションの方向性」(前編)の続きです。
良いところも、悪いところもすべてを説明
杉本:
こういう話をユーザーの方たちが聞いたら怒るかもしれませんが、でも自分自身を考えてもネットに向かう時のマインドセットって、なにか自分たちを世の中から低く設定しているような、そんな目線になっている気がするんです。
なのでネットユーザーにとって企業は、上から目線で物を言ってくる存在。その企業が自分たちと同じ目線で入ってきてくれたら、それがプロモーション目的であっても、ユーザーもきちんと向き合ってくれるし、間合いが近づくのではないかと考えています。
谷口:
消費者としてきちんと向き合っているというスタンスが見えれば、変に茶化したりせず、話を聞いて評価をしようという雰囲気が生まれるのでしょうか。
杉本:
はい。あと、企業もユーザーに何をしてもらいたいのか、最初にきちんと説明することが必要です。商品について良いところも悪いところも、売りがどこかも、全て話す。例えば、開発に携わっている人が出てきて直接、ユーザーと話してもよいと思います。
これまでのマス広告を使ったプロモーションは、商品のいいところだけを取り出して、マスに向けて発信していた。一方で「niconico」のような場でやるべきことは、商品のすべてを見せ、たとえ少人数であっても、その商品を愛してくれるであろう人を見つけ、その人たちに対し誠心誠意、説明していくこと。そして悪いところも含めて「好き」と言ってくれる人を育てていくことではないかと考えています。
