クリエイティブジャンプ×データサイエンスの明日を語る/アドタイ・デイズレポート(1)

「広告界の未来を構想する」をテーマにしたイベント「AdverTimes DAYS(アドタイ・デイズ)2014」(主催・宣伝会議)が4月15日と16日、東京国際フォーラム(東京・千代田区)で開かれ、2日間で9,802人が来場した。
本欄では、広告主、広告業、メディア、クリエイターなどの垣根を超えて広告界の未来を本音で語りつくした2日間のセミナーの一部を紹介します。

 

【C3】4月15日(火) 12:50 ~ 13:50
『マーケティングデータ×アイデア発想=クリエイティブジャンプ』を実現するには?

<登壇者>

  • グレイワールドワイド クリエイティブディレクター/コピーライター/CMプランナー 多賀谷 昌徳 氏
  • 電通 クリエーティブディレクター/CMプランナー 東畑 幸多 氏
  • AKQA Head of Planning 福田 憲一 氏

「『マーケティングデータ×アイデア発想=クリエイティブジャンプ』を実現するには?」をテーマにしたパネルディスカッションでは、調査データから戦略を導き、最大効果を発揮するクリエイティブを生み出すためのさまざまな試みやアイデアが語られた。

 

データによってクリエイティブの領域が広がる

——普段の仕事の中でマーケティングデータとどのように関わっていますか。

グレイワールドワイド クリエイティブディレクター/コピーライター/CMプランナー 多賀谷 昌徳 氏

グレイワールドワイド クリエイティブディレクター/コピーライター/CMプランナー 多賀谷 昌徳 氏

多賀谷:

実は、僕はあまり消費者テストのデータを信用していません。データというのは過去のもので、いわば「掘り終った場所」と捉えています。つまり、そのデータを反映してもあまり意味がない。僕がやらなくてはいけないのは、今までにないものを提案することです。だから、データは参考に見る程度で、そこから仮説をたてて、もう一度消費者テストをする。検証という意味で、データに向き合うようにしています。

東畑:

普段 CMの企画をする際にはそこまで意識しているわけではないんです。ヒットさせたい商品について絶対に勝ちに行くという戦略を練る際は、勝つために徹底的に調査データを使うというのが、これまでのデータとの付き合い方でした。

——データからクリエイティブジャンプは生まれるでしょうか。東畑:

ホンダさんの試みで、アイルトン・セナが、24年前に鈴鹿サーキットで残した走行データを解析し、エンジン音や3D技術を使って走行軌跡を再現した

「Sound of Honda – Ayrton Senna 1989」

があります。これを見た時に、データ活用は、未来を予測するだけでなく、役に立つ道具やサービスをつくる方向にも発展していくのではないかと興味を持ちました。ビッグデータによって、クリエイティブのほか、商品やサービス開発、ビジネスを創造していく上でも面白い土壌ができたと感じています。

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AdverTimes DAYS 2014
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