コラム

デジタルマーケティング用語辞典

「枠」から「人」を超えて:マーケティングオートメーション

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前回のコラム「「個」のコンテクストとネットワークが浮き彫りに:SoLoMo」はこちら
鈴木健(ニューバランス ジャパン マーケティング部長)

マーケティングオートメーションが必要とされる三つのV

前回SoLoMoに即したインターネットデバイスによる「個」の情報の重視について語りましたが、今回はその情報をマーケティングの機会に結びつけるアドテクノロジーの進化について話をしたいと思います。

現在ビッグデータという言葉がビジネスを賑わしていますが、ビッグデータを示すのに使われる三つのVの言葉も、情報をマーケティングの機会に変えるためのキーワードといえるでしょう。

まずは情報のVolume(量)は言わずもがなとして、Variety(種類)、そしてもっとも重要なのはVelocity(速度)でしょう。この三つはデータをどう扱うかのみならず、今回のテーマでもあるマーケティングオートメーション(自動化)についても必要なポイントです。

つまり、アドテクノロジーを駆使した自動化が必要な背景としては、人間が今までのようにマニュアルでやるには、データ(情報)の量が多過ぎ、また種類が多過ぎ、そして速度が速過ぎるという事実です。

フラグメンテーションを機能させる

これまでマスマーケティング上では、あまりに多くのセグメント(区分)によるターゲティングでは、スケールが小さくなり過ぎて効率が悪いだけでなく、元々技術的にも各々のセグメントに対して独立したマーケティングアプローチが不可能でした。

もちろんマスマーケティングでは最大公約数でも機能するようなクリエイティブ表現やメディアアプローチがあったわけですが、現在の消費者セグメントは「フラグメンテーション(断片化)」と言われるほど細分化していて、このような状況下で従来のマスマーケティングを実施すると、同じことを続ければ続けるほど、だんだんと効果が薄れ、獲得単価(CPA)が上昇していくという負のスパイラルに陥っていきます。

一方デジタルマーケティングにおいては、このフラグメンテーションに対応するようなセグメントアプローチが可能であるだけでなく、SoLoMoで示したようにコンテクストやネットワークによって益々アプローチが複雑化しています。

これまではTVでリーチを重視したマーケティングで、クリエイティブもCM1本制作数千万、メディアで数億でもコスト的に見合っていましたが、今後はそのようなスケールに対応するマスのセグメントが断片化してしまうとすると、アプローチそのものを変更せざるを得なくなるというわけです。

次ページ 「機械でしか出来ない自動化」に続く

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