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BMWの新車ローンチキャンペーンの成功にみるPRとデジタルコミュニケーション

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ブランディングとデジタルコミュニケーションの関係は、これからの企業コミュニケーションの実践においてより重要になっていきます。ブランディングを通して、同時に顧客との関係構築を行っていくうえで、さまざまな形で関与できるデジタルコミュニケーションの設計もあわせて考える必要があります。
この連載では、デジタル戦略PRをサポートするPR TIMESが、企業ブランド・コミュニケーション担当者にインタビュー。マーケティング活動におけるデジタルコミュニケーションの位置付けおよびPR戦略とのかかわりについて聞いていきます。
第1回はBMWの新井一慶氏。同社のブランディングとデジタルコミュニケーションの取り組みについて聞きました。
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ビー・エム・ダブリュー 新井 一慶氏
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PR TIMES 大久保 麻子氏

これまでとは異なるイメージをWebを中心に打ち出して訴求

大久保 今回発売されたBMWアクティブ ツアラーは、BMW初のファミリーカーということで、チャネルやコミュニケーションの仕方がこれまでと全然違っていてすごく興味を惹かれました。

新井 アクティブ ツアラーは、BMW初のボディータイプですが、ファミリーカーというカテゴリーとは特にしていません。コンパクトで使い勝手がよいので、ぜひファミリーに使っていただきたいということで、ファミリーに寄せたコミュニケーションを強化しているのです。

大久保 これまでは、BMWは比較的男性向けのクルマというイメージが強いように感じていました。

新井 BMWは「駆けぬける歓び」というキャッチフレーズが表すように、走りを体感することを重視してきました。BMWアクティブ ツアラーは、クルマに乗ってどこに行くか、何をするかという、ライフスタイルを重視したモデルです。ドイツ本国の広告ビジュアルも父親と息子がキャンプに行く設定になっていています。これはBMWの広告ビジュアルとして初めて親子が描かれたことになるのです。

それを受けて、日本人ならではのファミリーライフスタイルをどう描くか。いろいろと考えた結果が、「青空。家族。BMW。」というフレーズです。本来、BMWは憧れられるような立ち位置にあるクルマですが、アクティブ ツアラーは少し身近な、共感できる存在であることを表現しました。

大久保 ライフスタイルを楽しみたい方というのは、これまでのBMWとは異なるターゲットになると思いますが、そういう方々にアクティブ ツアラーへの興味関心を持ってもらうには、どのような施策を行ったのでしょうか。

新井 今年1月1日に日付が変わった瞬間からCMを投下し、同時にスペシャルサイトをオープンしました。CMにはMr.Childrenさんの楽曲を使わせていただき、これまでとはまったくイメージが違うクリエイティブのキャンペーンを立ち上げました。使用した楽曲が未発表のものだったこともあり、Mr.Childrenさんのサイトでも、1月1日0時きっかりに同時配信されました。その結果、ファンサイトなどで情報に触れた方がアクティブ ツアラーのスペシャルサイトに流入してくるというケースが多数発生しました。

大久保 新規の方々にリーチできたということですね。スペシャルサイトはコミュニケーション上、どのような役割を担っているのでしょうか。

新井 Webサイトには、テレビCMをはじめとしたマス広告を見たお客様が購入の最終決定を下すまでの間の受け皿としての役割を持たせています。

クルマは、テレビCMを見て「いいな」と思っても、すぐに購入されることはありません。価格も高いですし、購入までにはあらゆる面を調べて検討を重ねます。テレビCMは興味関心のフックとなり、オウンドメディアは情報のプラットフォームとして存在し続けます。今回のアクティブ ツアラーのスペシャルサイトは、クルマに関することはもちろん、クルマで楽しむライフスタイルの提案など、常に新しいコンテンツを更新しています。

次ページ「新しさと普遍性 両者のバランスを見極めたコミュニケーションを」

PR TIMES
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