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次世代マーケティングの夜明け—ライフサイクルのあらゆるステージでつながり続ける関係をつくる。——「salesforce connections 2015」レポート①

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ソーシャル上での行動とCRMを連携

「アドボカシー」のケースでは、ジュエリーを販売するALEX AND ANIの取り組みが紹介された。同社は以前からソーシャルメディアを積極的に活用し、ソーシャルリスニングの結果を商品開発に生かすなどの取り組みをしていたが、ソーシャルメディアの種類も増え、その統合的な管理の必要に迫られていた。

そこで「Marketing Cloud」の「Social Studio」を使い、サイロ化しつつあったソーシャル上での活動を統合化。加えて、たとえば製品の不良などの投稿を発見した際には、カスタマーサービスに接続し、そのアカウントの顧客情報を分析。さらに、ジャーニービルダーに接続し、その顧客に対するEメール配信などのキャンペーン発動を止められる仕組みをつくっている。

商品に対する不満を抱いている時に、万一キャンペーンメールが届いてしまえば、信頼を大きく損ないかねない。同社の扱うジュエリーのような商材は、そのファンが積極的にソーシャルで発信をし、その発信が新しい顧客開拓にもつながるケースが多く、これまでもカスタマーの声を重視してきた。ソーシャルとCRMを連携させることで、さらにカスタマーからの信頼を高め、ブランドを支援してくれる存在へと育成することにつなげている。

オープニングキーノート終了後、スコット・マッコークル氏は、プレス向けにQ&Aセッションを行った。記者たちからは「誰が次世代型のデジタルマーケティングの推進役になるのか」「部門間の壁はいかにして、取り払われるべきか」といった質問があがった。

それに対して同氏は「カスタマーはリアルとデジタルの体験を区別していない。あらゆる商品・サービスにとって、今やデジタルでの体験価値の向上が重要になっている。その実現には社内のあらゆる部門が壁を取り払い、連携することが必要だが、これまでもその重要性が理解されながら、なかなか実現されてこなかったのは、それだけ困難を伴うからだ。壁を打ち壊すには、まずはトップダウンで強力に推進していくこと。加えて、その取り組みを確実に進め、顧客中心のジャーニーを構築し、企業とのエンゲージメントを深める牽引役となるデジタルマーケターの役割が大きい。デジタル上での魅力的な体験がどんなものであるかは、デジタルマーケターしか理解できていないからだ。

デジタルマーケターにとって、いま大きなチャンスが目の前にある。このチャンスを生かし、顧客中心のジャーニーを実現し、次世代マーケティングを実現できれば、ビジネスを大きく飛躍させることができる」と話した。

会期中にはマーケターだけでなく米国デューク大学バスケットボールチーム・ヘッドコーチのマイク・シャシェフスキー氏(写真左)やファッションデザイナーのダイアン・フォン・ファステンバーグ氏(写真右)など、多様なゲストスピーカーが登壇した。


「salesforce connections 2015」レポート②はこちら


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