就活の面接でウケるにはどうすればいい？

中村：お便りが来てますのでご紹介させてください。

ラジオネーム　「ワビ＆サビ」さん
澤本さん、権八さん、中村さん、こんにちは。今、私は就活真っ盛りでして、ありがたいことに今度、面談まで進むことになりました。でも、何を話したらいいか悩んでいます。「こうするとウケるよ」というアドバイスを広告のプロである皆さんに教えていただきたいです。

澤本：これはウケていいものかどうかってあるよね。

権八：そうですね。どういう企業なんでしょうね。

澤本：それによるよね。広告代理店だったら、そこそこウケても問題ないけど、ちゃんと真面目な会社に行ってウケて逆効果ってあるもんね。

権八：あまり面白いことを言いすぎるとフザけた奴だということになっちゃうんですかね。だいたいウケた、ウケないって何ですかね。僕だってアレですよ。お台場の放送局を受けて、4次か5次か忘れたけど、けっこう進んで、おじさんの、おじさんじゃなかった（笑）、局長クラスの方だと思うんですけど、面接官が2人いたんですよ。そこで「人を笑わせたり、喜ばせたりすることが大好きで」と言った瞬間、「じゃあ今から10秒以内に笑わせてください」って。

中村：えー！

権八：パッと圧迫されて、テンパって。当時ちょうど狂牛病が流行りはじめてたんですよ。「狂牛病の真似をします」とか言って、1人で真似しましたよ、狂牛病の（笑）。

澤本：どうだったの？ ウケた？

権八：四つん這いでブルブル1分くらい震えて（笑）。「以上です」って言ったら、「うーん、真似されてもねぇ」って。

一同：爆笑

権八：全くウケませんでしたよ。全くウケませんでしたけど、電話かかってきて「次の面接へどうぞ」と。その姿勢を買ってくれたんじゃないですかね。ウケなくても、ウケを取りにいくという。まぁ、だから、ウケた、ウケない・・・面接って学生から見て相手が喜んでるかどうかわからなくないですか？

澤本：わからない。

権八：結構怖かったなぁ、どこ受けても面接官みんな。

澤本：あまり優しい人いないよね。

中村：放送業界とか広告業界ですよね。広告会社にお2人が入られるときはやっぱり面接をくぐり抜けたんですか？

澤本：僕が電通に入ったのは、電通でやっていたクリエイティブ塾というプログラムに3カ月ぐらい通って、課題を出し続けてたら「興味ある？」って声をかけてもらって。博報堂は普通に受けたけど、しょっぱなで落ちちゃった。

中村：なんと聞きましたか、博報堂さん（笑）？

澤本：そのときはバブルの末期だったから、面接に行く前に先輩に会えと。

権八：OB訪問ね。

澤本：先輩に会いに博報堂さんの近くの喫茶店に行って。その先輩は1日4，5人に会ってるんですよ。で、僕はこういうのをしたい、広告をつくりたいと熱意を示したら、同じ日に呼ばれた大学の同期3人ぐらいのうち、僕だけ落ちちゃった。次に声かかってこなくて。

権八：そのときは何を話したんですか？

澤本：あまり覚えてないけど、何したいの？って言われたから、広告つくりたいですって。

権八：その頃は原田知世さんに夢中だった時期？

澤本：もう過ぎてますね。それが問題ではない（笑）。

権八：僕も今思い出しましたけど、博報堂さんには苦い思い出があって。「このOBに会え」みたいな連絡をもらって博報堂さんに電話したんですよ。そんな電話したことないから緊張して。「〇〇局の△△部の××さんいらっしゃいますか？」って言ったら、電話の向こうの方に、「キミね。誰かに出てもらいたかったらまず自分の名前を名乗りなさいよ」とメンドクさそうに言われて。「あなたはどこの大学のなんて名前なの？」って説教されているうちになんかもう嫌になってきて、電話切っちゃって。

一同：笑

権八：もう、あぁ～、切っちゃった…みたいな。いきなり怒られたんで…。もちろん名乗らなかった僕が悪いんです。

澤本：それあるよね。僕は博報堂のCMが好きで、博報堂に行きたかったの。でも、行くところがなくなったから電通と、今はADKになった第一企画を受けたんだけど、面接の時間がかぶったわけ。そのときは電通に行きたかったから、第一企画に電話して、「すみません、電通と面接の時間がかぶっちゃったのでずらしていただけますか」と言ったら、「そういう理由じゃずらせません」と言われて。「どういう理由ならずらせるんですか？」と聞いたら、「学校の行事が入ったとか、そういう事情なら」と。それで僕が「あ、すみません、じゃあ学校の行事が入りました」と言ったら怒られて。それで嫌になっちゃって、電話プチッと。

中村：結構ブチブチされてますね（笑）。

権八：何の参考にもならないですよ、僕らの話は（笑）。

澤本：ダメだね（笑）。