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連載第1回目は田辺さんの9月1日~14日を追憶。グランプリ受賞者は、やはりこの時期からバリバリと書きまくっていたのだろうか…。
はじめまして。宣伝会議賞の受賞者っぽくない、第52回宣伝会議賞グランプリの田辺ひゃくいち(@tanabe101)です。
現在はLIGという会社で、32歳の遅すぎる新人Copywriterとして、「足立区のひゃくいち、世界(特に中国)のひゃくいち」と呼ばれる日をゆるく目指しております。
さて、宣伝会議賞挑戦期間の9月から11月。その2か月で何を考え、何を書き、受賞作はいつ生まれたのかを振り返る。というのが本連載のテーマとお聞きし、「おもしろそうですね!」とお受けしたのですが、原稿を書きはじめたとたん「当時のこと、ぜんぜん覚えてない……」と気づきまして、いいちこをストレートで3杯ほどあおったところです。
とりあえず、確実に言えることは、当時のわたしは会社へ出社せず、自宅にて作業を続けておりました。いわば、幽霊社員だったわけです。
もちろん、自宅であろうがしっかりと仕事はこなしていたつもりですが、休みの日となれば朝から朝まで飲みつづけ、我が足立区・北千住界隈の道端で酔いつぶれるという優雅な生活を送っておりました。
あの頃のわたしは、いったい何とそんなに闘っていたのか。今思えば、まったくわからないですし、「アホくさ」と失笑すら湧いてきます。もしかしたら、闘える対象がいないのにひたすらパンチを出しつづけなければならないことに、ウンザリしていたのかもしれません。
常に目の前には、なぜかミドリ色の乳首のカタチをした「人生のシャットダウンボタン」が左右に揺れ、「もうコリっと押してしまおうか」と手をかけようとしたことは数知れず。最後までその一線を越えさせず、むしろ「人生の再起動ボタン」を選ばせてくれたのは、わたしの奥さん(当時は婚約者)という凛々しきブレーキのおかげでしょう。もし、わたしが誰のものかも分からない乳首型のボタンに触れようものなら、彼女は手身近な棍棒でわたしの後頭部を往年のランディ・バースよろしく振り抜くでしょうから。
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