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競技用車いすのトップブランドの着眼点

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展示会はユーザーから直接話を聞く機会に

展示会でのブース
大阪、名古屋、東京で開催される福祉機器関連の展示会に毎年出展。小売りを行わない同社にとって展示会のブースは、車いすユーザーと直接コミュニケーションできる貴重な機会だ。

オーエックスエンジニアリングは、基本的に自社では直接小売りは行っておらず、全国の販売店がユーザーに販売している。日常用車いすの販売促進において、同社がユーザーへのPRの場として積極的に活用しているのが、全国で開催される展示会への出展だ。毎年4月に大阪で開催されている「バリアフリー(高齢者・障がい者の快適な生活を提案する総合福祉展)」をはじめ、6月頃には名古屋の「国際福祉健康産業展(ウェルフェア)」、10月には東京の「国際福祉機器展」に出展している。

出展前には車いすユーザーなどに向けてDMを送付し、ブースへの来場を促進。会期中はブース来訪者と積極的にコミュニケーションを図る。

同社は販売店を通じて商品を売っているため、ユーザーと接する機会は、販売店と比べれば多くない。展示会出展は直接ユーザーの声を聞くための貴重な機会だ。

石井氏は「ブースで車いすの利用者と話をすることで、車いすに対する悩みや車いすに求めていることなどが得られ、製品開発などに活かすことができます」と話す。

新商品の開発や展示会でのPR活動などで、石井社長が就任してからの直近3期は、毎期連続で5%の売上増を達成した。また、同社は日頃の事業活動が評価され、これまで千葉県から「ベンチャー企業経営者賞」の表彰、経済産業省・中小企業庁から「元気なモノ作り中小企業300社」として選定されるなど、国や自治体などから多くの表彰・選定を受けている。

「スポーツに力を入れていくのは当社の使命」と語る石井氏。今後も車いすユーザーのため、“新しい”車いすを積極的に提案していく考えだ。

小売り店舗
千葉・船橋の商業施設「ビビット南船橋」にある小売り店舗。

レース競技用車いす
乗り心地や加速性、耐久性を追求している。

DATA

社名:オーエックスエンジニアリング
本社所在地:千葉県千葉市
代表者:石井勝之(代表取締役社長)
創立:1988年
事業内容:車いすおよび自転車の開発・製造
売上実績:約8億5000万円(2015年27期現在)従業員数:38人


石井 勝之(いしい・かつゆき)

オーエックスエンジニアリング 代表取締役社長
1980年千葉県生まれ。2002年4月オーエックスエンジニアリング入社、商品開発室に配属。その後、グループ会社(レブ、オーエックス新潟)に勤務。2009年にオーエックスエンジニアリングに戻り、営業部に配属。ららぽーとTOKYO-BAY店で車いす販売を担当する。同年、ららぽーとTOKYO-BAY店が独立し、オーエックスTOKYO-BAY設立、代表取締役社長に就任。12年、オーエックスエンジニアリング取締役に就任。13年、同社代表取締役社長に就任。