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競技用車いすのトップブランドの着眼点

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子ども向け車いすを開発競技人口を増やす

子ども用車いすの体験展示会
開発した子ども用車いす「ウィーゴー」の認知を広げるため、全国主要都市で体験展示会を開催。

オーエックスエンジニアリングは、優れた性能ときめ細やかなアフターサービスで利用者の高い支持を得て、競技用車いすの市場では後発ながら、現在は高い知名度を誇っている。しかし、競技用車いすの市場環境は楽観できるものではない。車いすを利用してスポーツを楽しむ競技人口は減っているからだ。

「理由はいろいろ考えられますが、社会環境の変化として、今は昔に比べてスポーツ以外にも楽しいことが増えたことがあります。さらに、以前は施設などでリハビリの一環としてスポーツをしていましたが、今は安全への配慮からスポーツを行うことが減ったことなどもあると思います」(石井氏)

このままいくと、東京パラリンピック以降の選手育成に支障をきたすことは、スポーツ関係者に共通する懸念だ。

こうした社会環境の変化などを背景に、オーエックスエンジニアリングでは、競技人口を増やすことなども視野に入れて、子ども向け車いす「ウィーゴー」を開発し、2014年に発売した。ウィーゴーは“遊び”と競技の両方に使える車いすだ。車体の色は豊富なバリエーションから選べるなど、ファッション性にも力を入れた。価格は約15万円と、従来の車いすの半分程度に抑え、購入しやすくしている。

基本的に受注生産のため、繁閑の差が大きいのが課題だったが、ウィーゴーは、車体の大きさをSとM の2種類に限定し、通年で生産できるようにしたのも特徴だ。ウィーゴーの認知拡大を図るため、全国の都市で体験展示会も実施している。来場者に、実際に試してもらい、購入促進を図っている。

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