【前回】「必要なのは、実は英語ではない――「グローバルな知性」を身につける4つの特効薬」はこちら
ブランド戦略を考える上での必要最低限な要素とは
日本語でいう「ペラいち」を英語では「1 pager」といいます。しかし、英語の1 pagerは日本語のペラいちより用途が広く、イベントの概要や会議のアジェンダのみならず、企業戦略や事業戦略などが、1 ページにまとめられることもよくあります。むしろ、事業のグローバル戦略などこそ、関係者が多岐にわたるので、恣意的な解釈の幅を最小化するべく、文書は極力短くシンプルであるべきです。
「ブランド戦略」などというと大した話なようですが、「パーソナルブランディング」などという言葉もあるくらいなので、いかなる規模の商品やサービス、そして会社にもあったほうがよいものです。接客やオフィスの受付などもブランドタッチポイントであることを考えれば、あらゆるビジネスパーソンが理解するべきものでもあります。
そこで今回は、前編・後編(翌日公開)と2回に分け、どなたでも気軽に簡単にブランド戦略策定に取り組めるよう、あるいはすでにあるブランド戦略をよりシンプルに表現できるよう、タイトルにある通り、A4用紙1ページで整理するブランド戦略の策定方法をご紹介します。
まずはこちらの図を見てください。これは筆者が開発したマンダラと呼んでいるフレームワークで、ブランド戦略に必要な最低限の要素がここに網羅されています。細かい見方は、以下で具体的に戦略を策定しながら解説していきたいのですが、ここでは、30年続く老舗の架空のエナジードリンクブランド、「アルゴンZX(ジーエックス)」のブランドリポジショニング戦略を策定する、という設定にします。
